ペレットストーブ屋になりまして。

 ペレットストーブの販売を始めて3シーズン目を迎えています。上田さんから寄稿のおはなしをいただき、快諾させていただいたものの、木質バイオマスの可能性とかエネルギーの地産地消の話とか、木質への燃料転換によるCO2削減効果とか、間伐材のペレット利用による用材林の更新などの環境面の効用について今回、触れる程度に留めます。そうした分野の話は現在では多数良書がありますし、ネット上でも実践者が発信する情報が見つかります。なので、ぼくが付け焼き刃の知識で要約をするのは気が引けます。自身でやってみてわかったことや感じていること、現場感のある話題に重点を置いてご紹介したいと思います。
現在ペレットストーブ屋をやっているのは、もちろん林業、環境、社会に貢献したいという思いもありますが、今後自分自身がどうやって暮らしていくかという逼迫した課題を克服する仕事を選択したという向きが大きいです。加えてや自身の価値観を考慮して、自他ともに活かされるような分野はないかと考えた結果、この仕事を選びました。

社会起業家として暮らしていきたいと考える方や資本主義経済に浸りきった仕事と暮らしから離脱したい方も増えているように思います。ぼくもそうした一人です。こちらの観点から、自分の経歴と考え方の変遷も含め記したいと思います。

今シーズンはおかげ様で好調でして、自分での販売施工が約20件、施工のみの委託が最大30件程度見込んでいます。ブレイクは来年あたりかと想定していましたが一年早く始まった印象です。

こうした盛り上がりを見せている理由として、ペレットそのものの認知度が上がってきたことが第一に挙げられると思うのですが、更に近隣の自治体(牛久市)で行政をあげてペレットの普及に取り組んでいたり、「通販生活」でお馴染みのカタログハウスが、茨城県内に間伐材を利用したペレット工場を新設するとともにOEMで自社ブランドのストーブを発売開始したり、こうした一連の動きが起こっていることも認知度アップに寄与していること間違いないでしょう。牛久の場合は国のバイオマスタウンとして認定され、バイオマス普及に積極的で、学校や行政施設へのストーブ導入ほか、市内で行政の事業としてペレットを生産開始するなど地産地消に励んでいます。カタログハウスによる新聞主要紙・県内全域の折込広告も貢献しているでしょう。このように現物や情報に触れる機会が近隣で増えています。
今後も普及が期待されるこのペレットストーブの魅力はどこにあるのでしょう?ペレットは主に木材加工時に出る廃棄物からか、間伐材から作られています。どちらを使うとしても環境面・社会経済面で有益です。環境意識の高まりから、暖房用の灯油を代替でき、CO2削減に貢献する点も注目されています。ユーザーが選択する理由を聞くと、"できれば暖房に石油・ガスを使いたくない"、"化石燃料では心から楽しめない"というものがあります。さらに"火のある暮らし"の豊かさを求めて。それもあります。暮らしに質を求める。そんなニーズは(主に中間層の中〜上くらいの層で)確実に高まっているように感じます。

小林 一朗 (市民研会員・茨城県つくばみらい市「森と水と太陽のエネルギー舎」代表)