2012年

2012年の市民科学講座に関連する記事の一覧です。

2012年02月12日 市民科学講座Cコース「味噌づくり講座」



2012年02月19日 市民科学講座Dコース 談話会「これでいい?あなたの知っている猫知らない猫 ~日本捨猫防止会・太田成江さんにうかがう~」 太田成江さん

市民科学研究室会員の中には相当に猫好きな方もおられるようですが、そんな「猫大好き!」という方はまた別としても、私たちは一体猫のことをどれほど知っていて、また普段猫のことをどれほど意識して生活しているでしょうか。
「捨猫防止」活動を40年も続けてこられた太田成江さんのお話には、すこしうかがっただけでも、おどろくべきことが大変多くふくまれています。そもそも「捨猫」などどうしておこるのか、考えたことがありますか?猫にかぎったことではなく、あるいは犬ではもっとひどいのかもしれませんが、犬ではパピーミル(子犬製造工場)などとよばれる、子猫・子犬を「粗製乱造」する繁殖業者の存在がまずあります。
飼育環境(と遺伝的問題?)のせいで健康状態が劣悪であるだけでなく、心理的に成長すべき時期を閉じ込められてすごす動物の子らは「問題行動」をおこすことも多く、しばしば一般の飼い主にとっては「飼いづらい」存在になってしまいます。
そういうことを考えず、「かわいいから」簡単に買ってきて、「飼いづらいから」簡単に捨ててしまう飼い主にも多大な責任があるのは当然ですが、そんな動物たちの「最終処分(殺害)」が公費でおこなわれている現状に対する責任は、たとえ直接には関与していなくても、私たち全員が負うべきであるともいえるでしょう。人の都合で、というかそれ以前に「あとさき考えない」人により生み出された悲惨な状況にいる猫を、せめてこれ以上ふやさないようにするために、たとえば「地域猫」活動などが各地でおこなわれていますが、それに関しても、法整備や行政の対応など解決すべき問題がいくつもあげられます。
私たちにまじって生活する動物である猫(や犬)は、このようにして私たち自身の生き物としての存在をさえ問うているともいえるでしょう。しかし太田さんは無類の猫好きではあっても、ご自分ばかりが多くの時間お話しすることをのぞんではおられません。また猫を偏愛(?)する人が会場に来て、「私のかわいい子」のことばかり話すのも、またのぞんではおられないようです。
猫好きの方はもちろん、むしろそれほど好きではない、あるいはそれほど関心がないという方にもいらしていただいて、猫について、とりわけ人の社会における猫の存在について、疑問に思っていることを遠慮なくぶつけてほしいとおっしゃっていました。
「科学技術と社会を考える」市民科学研究室にふさわしい、「ヒトと他種生物との関係を根本から反省する」機会にできたらすばらしいと思います。

2012年03月25日 市民科学講座Aコース ワークショップ「東日本震災から1年 ~大手メディア自粛報道の原因究明と克服~」 山本宗補さん、林衛さん

東日本大震災のなかでも福島原発震災報道は、大手メディアが政府や東電が発表する楽観論の報道に偏るいっぽう、発災当初から現場に入ったフリーランス・ジャーナリスト報告や原子力資料情報室などによる技術解説といったオルタナティブ・メディアからの情報発信が大きな役割をはたしました。
大手メディアが公式見解を伝えるだけで手一杯になる「発表ジャーナリズム」はなぜ生じてしまったのか、メディアを批判的に吟味し、活用するために、あるいは市民自らも情報発信していくために、メディアや科学に関するどのようなリテラシーが必要とされるのか。調査結果や体験報告をもとに議論を深めます。

2012年05月12日 市民科学講座Dコース 談話会「AAAS年会に行こう!」 三輪佳子さん

科学雑誌「Science」の発行元として有名なAAAS(The American Association for the Advancement of Science:アメリカ科学振興協会)は、1000万人以上の会員数を誇る、世界最大の学術団体です。AAASの活動は、単に科学そのものの振興にとどまらず、世界を視野に入れた教育・科学政策など多岐に及んでいます。
毎年2月、AAASは年会を開催しています。年会は、アメリカ(稀にカナダ)のさまざまな都市で開催され、世界中から5000人ほどの参加者が集まります。また、開催地の市民も多数参加します。各人の科学への関心のありよう・年齢・バックグラウンドにかかわらず、参加すれば何か interesting なことを見つけることができる、サイエンス・コミュニケーションの祭典です。
私は2011年(ワシントンDC)・2012年(バンクーバー)の二回、プレス資格でAAAS年会に参加し、少数ですが記事を書きました。この経験から、「年に一度、海外旅行をするのであれば、ぜひAAAS年会へ」と自信を持ってお誘いできます。
今回の談話会では、「AAAS年会とはどのようなものであるか」はもちろんのこと、「どうすれば参加できるか」「英語力はどの程度必要か」「参加費用を安く上げる方法は」「参加して何が得られるか」など、主に「興味はあるけど参加する価値はあるかな?」と迷っている方々の懸念や疑問にお答えする内容を中心にお話します。「AAASって何?」と思っておられる方のご参加も歓迎します。

2012年05月20日 放射線防護連続勉強会第1回「ICRPは黄門さまの印籠か?」 田島直樹さん、小沢洋一さん、林衛さん

国際放射線防護委員会(ICRP)というものが、3.11福島第一原発事故をきっかけに、突然私たちの目の前にあらわれました。「ICRPって何?」その疑問は1年がすぎても、いまだに続いています。とくに福島では、ICRP勧告に従ったとされる「参考レベル20ミリシーベルト」を巡って、被災した方々には、除染、避難、残留、帰郷という、運命と試練の選択が課せられています。
いやおうなく放射能・放射線に関心を持たざるを得ない人々のなかには、「ICRPが決めたことを守れば安心できるかも」という期待があるかと思えば、「政府はICRPを守っていない」或いは「ICRPは原発推進派だから信用できない」という不信感もあります。
ICRPを信頼するにしても批判するにしても、お仕着せでない自分たちの問題意識によって扉を開けないことには、先には進めません。「ICRPって、そもそも何?」私たちは素朴な疑問から出発してICRPを理解しようと考えました。
専門家ではない市民の立場から、賛同派からも批判派からも伝えられていないICRPの隠された側面を指摘します。また、難解な記述を市民の言葉で解きほぐしますので、皆さまこぞってご参加ください。普段からICRPについて発言している専門家の方々にも、市井の民からの疑問をお聞きになり討論に参加してくださるよう、こころからお願いいたします。

2012年06月03日 放射線防護連続勉強会第2回「食品放射能汚染対策―いま必要なことは?」 眞鍋じゅんこさん、槌田博さん



2012年06月16日 放射線防護連続勉強会第3回「今中哲二さんを囲んで共に考える 汚染状況/健康影響/防護のあり方」 今中哲二さん



2012年06月17日 市民科学講座Dコース 談話会「"バイオ化する社会"を考える」 粥川準二さん

医療社会学や医療人類学では、これまで医療の管轄ではなかったものごとが医療の管轄下に入ることを「医療化(medicalization)」といいます。近年では、医療に生物学、とくに分子生物学や発生学の知見が応用され初めており、そのことによる人間や社会の変容を「生物医療化(biomedicalization)」と呼ぶ論客も登場してきました。
しかしながら僕は、近年の先端医療、とくに生物医療(バイオメディスン)と呼ばれるそれらは、医療という範疇を大きく越えているか、もしくは医療という役割を果たすことに失敗していることに気づきました。つまり生物医療化には、医療化というよりは「脱医療化」とも呼べそうな側面があるのではないか、と。
そこで僕は、これまで生物学の管轄でなかったものごとが生物学の管轄下に入っていくこと、そのことによる人間や社会の変容を「バイオ化(biologization)」と呼ぶことにしました。
そうした問題意識の下、月刊誌『現代思想』で、脳科学、幹細胞、抗うつ薬、腰痛についての論考を公表しました。それらをまとめ、さらに生殖補助医療技術などについて書き下ろした論考を追加して単行本にしようと思っていたとき、東日本大震災が起きてしまいました。そのため当初の計画を大きく変更し、急遽、地震・津波・原発事故についての論考をゼロから執筆し、今年4月10日に『バイオ化する社会 「核時代」の生命と身体』(青土社)を上梓することができました。
談話会ではこの本で書いたことを中心に、〝バイオ化する社会〟もしくは〝社会のバイオ化〟という現象、その本質と問題点について、みなさんと議論したいと思います。

2012年06月24日 市民科学研究室 総会記念講演「『リプロダクションの社会学』から何が見えるか ~とくにテクノロジー・リプロダクション・社会の関係に焦点をあてて」 白井千晶さん



2012年07月03日 市民科学講座Dコース 談話会<シリーズ「語る+聞く リプロダクションのいま」第1回> 冨田江里子さん

フィリピンで無料の助産所「バルナバ・マタニティクリニック」を開設して、寄付金や支援物資をもとに活動をおこなっている冨田江里子さんをお迎えし、お話をうかがいます。
クリニックに来るのはどんな人? ゴミ山で暮らす人びとの生活は、私たちは、どのようにつながっているんだろう?「支援」って何だろう?......じつは、フィリピンを知ることは、私たちの生活を知ること。年に1度の機会です。ぜひ足をお運び下さい。

2012年08月11日 市民科学講座Dコース 談話会「動物実験」 東さちこさん



2012年08月18日 市民科学講座Aコース「実験動物の保護のために日本が変わらねばならないこと」 東さちこさん

医科学研究や、医薬品・化粧品などの製品開発に必要とされる動物実験。
私たちの生活に深く関わる「科学」であるにもかかわらず、そこで犠牲になる動物たちに対する社会の関心はそれほど高くありません。
欧米諸国が実験動物を保護するための法規制を設けているのとは対照的に、日本は先進国で唯一、そういった制度を設けていない国でもあります。
動物愛護法の改正が予定されている今年、実験動物をめぐる「科学」と社会のあり方について一緒に考えてみませんか。

2012年09月17日 市民研ミニワークショップ「知られざる研究問題『薬学部6年化』~薬剤師って何?薬学って何?大学って何?~」

2012年09月22日 市民科学講座Aコース <シリーズ「語る+聞く リプロダクションのいま」第2回> 「AIDで生まれるということ ~加藤英明さんに聞く~」 加藤英明さん

男性不妊で子どもが生まれない夫婦を対象に、非配偶者間人工授精(AID、DI)が実施されて60年になります。生まれた子どもは3万人とも6万人とも言われています。夫婦のほとんどは周囲にも当の子どもにも隠していました。
その結果、出生にまつわる事実を知らないDI児(AIDで生まれた人)が多く、大人になってから何らかのきっかけで知ることになった人は、情報も当事者との出会いも閉ざされてきました。
親子の信頼関係が崩れたり、深い欠損感に襲われたり、出自を知ることができなかったり、DI子はさまざまな困難に直面しています。諸外国では、法制度が整備されつつありますが日本には日本産科婦人科学会のガイドラインがあるだけで、法律も、子どもの求めに応えうる制度も整備されていません。
第三者が関わる生殖技術が、技術的にはいかようにも可能になった現在、生まれた当事者はどのように感じ、社会や医療に何を提起するのか、じっくりとお話を伺いたいと思います。

2012年10月19日 市民科学講座Dコース 談話会「3.11以降のエネルギー政策を考える」 馬上丈司さん

千葉大学で公共政策論(エネルギー政策)の非常勤講師をなさっている馬上丈司さんをお招きし、原発事故後の日本のエネルギー政策のありかたについてお話いただきます。
レクチャーの内容は、
・現代に至る日本のエネルギー政策史概説
・わが国のエネルギー資源消費の実態
・3.11以降のエネルギー政策
この3点になる予定です。
特にご専門の自然エネルギー/再生可能エネルギーの可能性や課題に関しては、貴重な示唆をいただけるものと思います。
3.11以降、原発の廃止や代替エネルギーに関する議論が活発になっています。関心のある方はぜひご参加下さい。

2012年12月01日 市民科学講座Aコース <シリーズ「語る+聞く リプロダクションのいま」第3回> ワークショップ「新しい出生前検査について考える」 渡部麻衣子さん

8月下旬より「新しい出生前検査」に関する報道をよく耳にするようになりました。
今、話題となっている検査は、妊婦の血液中に流れる胎児のDNA断片を用いて胎児の染色体数を確認する検査法で、染色体数の異常を非常に高い確率で同定することができる、というものです。
妊婦の血液中に胎児のDNAが存在するということが報告されたのは1997年のことです。以来10年以上の歳月をかけて続けられてきた研究成果のひとつが、この検査なのです。
しかし、技術的な可能性や神秘性と、社会的な妥当性、必要性との間には乖離があります。頻発する報道の背景には、特定の障害を対象として、このように簡便な検査が登場することを「どのように受け止めてよいかわからない」という社会心理が反映されているようです。
今年10月5日には、倫理的な問題を懸念する日本産婦人科学会からの要請に応じる形で、臨床応用の延期が決定されました。今まさに、「新しい出生前検査」について、考えること が求められています。
しかし、私たちは、一体どこから、この問題について考えていけばいいのでしょうか。
ご報告では、出生前検査一般の普及がいち早く進んだイギリスを事例としたこれまでの検討をふまえて、みなさんと考えてみたいと思います。

2012年12月02日 市民科学講座Aコース 「放射線教育は誰のためのものか? ~汚染と被害の実態に向き合う教育を~」 羽角章さん(神奈川県立川崎高校)、林衛さん、瀬川嘉之さん

「福島第一原発事故のことに一切ふれない放射線教育って、何なの?」―文科省が発行した放射線教育のための副読本をみて、誰もがこの疑問をいだきます。
子どもたちに、現実を直視する目を養い、自ら問題解決にあたる力を身につけてもらうのが、教育の目的だとすると、原発事故による汚染の実態や健康影響への懸念に子どもたちなりに向き合い、原子力利用のあり方を自ら問うていくことを可能にする放射線教育でなければならないはずです。
この講座では、「なぜ社会的視点を欠落させた放射線教育がまかり通るのか」を考察し、教育現場や市民活動の場で小中学生や高校生を相手に原子力や放射線の問題を扱ってきた実践者からの報告を交えて、今後の放射線教育のあるべき姿を参加者とともに描き出します。

2012年11月5日 市民科学講座Dコース 談話会『ウクライナは訴える』制作者のお話をうかがう集い」 山内太郎さん

NHKのETV特集「シリーズ チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告 第2回 ウクライナは訴える」を観て、番組制作にまつわる様々な思いを制作にあたったスタッフの方からうかがい、参加者とともに低線量被曝問題にどう取り組むべきかを考えます。