プロジェクト報告 科学館の扱いテーマ調査について

投稿者: | 2003年4月8日

プロジェクト報告
科学館の扱いテーマ調査について
科学館プロジェクト 古田ゆかり
doyou68_huruta.pdf
私たちはよく、「科学館に行く」などと口にしますが、その科学館で科学のなにを学びたいのか、どんな情報がほしいのかといった目的を明らかにしつつ出かけていくことは少ないのではないでしょうか。ひとくちに科学館といっても、それぞれの科学館には特徴があると思いますし、科学のどんな分野を扱っているかも一様ではありません。また、科学館から発信される、この館ではどういう分野について学ぶことができるのか、といった情報も少ないように思います。
それぞれの科学館がどのような分野を扱っているのか、来館者が「ある」テーマについて学びたいときにはどの館にアクセスすればよいのかといったことなど、きめ細かい情報があることによって一般の方々の科学館の使い方により多様性や広がり、深まりを持たせることができるのではないかと私は考えています。単にガイドブック的な情報提供ではなく、全体を俯瞰できることが大切だと思います。
こうしたことが動機となり、現在科学館プロジェクトでは、各地にある科学館がどのようなテーマを扱っているかということを独自調査し、扱いテーマのマッピングをしようと試みているところです。まずは、全国1 3 0 館あまりの科学館や自然博物館などにアンケート用紙をお送りし、回答していただくという方法で情報収集を行っている最中です。幸いのことに、現在9 0 館を超える館からの回答をいただきました。お忙しい中科学館の方々にはたいへん感謝しております。徐々に集計をすすめておりますが、こうしたデータがまとまり科学館の扱い分野が俯瞰できるようになると、たとえば生活の中で必要な知識ではあっても扱いが少ないテーマなどを浮き彫りにすることができますし、その原因や改善のために提案へつなげることができます。また、同じテーマを扱っていても細かい特性を探っていくなど、さまざまな方向への研究・活動を行う資料となると期待しています。データの解析は今後時間をかけて行っていきますが、現在入力したデータを見ているだけで、今後の活動のアイデアが浮かんできます。

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