おやこも、子どもも 安心して自転車に乗れる街がいい

投稿者: | 2015年10月5日

おやこも、子どもも
安心して自転車に乗れる街がいい

やまがなおこ(ぼちぼち自転車くらぶ)

PDFファイルは→csijnewsletter_032_yamaga_20151004.pdf

このたび、自転車ツーキニスト(自転車で通勤する人)・疋田智さんの監修で『おやこで自転車はじめてブック』という本を作りました。この本は、幼い子どもと暮らす人、とくに都市部で子育てする女性に向けて企画・編集したものです。
ここではこの本を作ったわけと本の内容、本を作る過程で考えたことを書かせていただきます。
ちなみに、「ぼちぼち自転車くらぶ」は出版にあたって考案した屋号ですが、どんな印象を持たれますか。そう、ぼちぼち自転車は、早くは走れません。なにかあるとふと立ち止まったり寄り道したり。バッグや買い物袋でカゴはいっぱい。でも、生活の足としての自転車を愛する、という思いをここに込めました。

子乗せ自転車で初めて感じた「どこを走ればいいの?」

子どもが生まれて数か月後、久しぶりに自転車に乗ったときの爽快感は忘れられません。おんぶして自転車に乗ると、まあなんと、あれやこれやの大荷物もなんのそので、徒歩やベビーカーよりもずっと速く、楽に移動できることが感動的でした。それに、春のきざしがする季節、暖かな日射しと風を感じて、クルマでの移動とは違う等身大の感覚。自転車はなんてすてきなんだろう!
でも、子どもを前シートに乗せて走るようになると、思ってもみなかった恐怖を感じました。それまで肌身離さず抱えていた子どもを前シートに座らせること自体がドキドキします。歩く人にぶつからないようスピードを落とすと自転車はふらつきます。加えて、電柱に立て看板、ゴミ収集の日はゴミ袋と、歩道には障害物もいっぱい。かといって車道は、そばを通るクルマが怖い。「いったいどこを走ったらいいの?」それまでも自転車には乗っていたはずなのに、この疑問自体がふしぎでした。
調べてみると、自転車はそもそも「車道が原則」。えっ、そうだったの? ほかにも、子乗せ自転車は転倒の危険性がとくに高いこと、したがって子どものヘルメット着用は2008年から努力義務化されており、また、転倒時の頭部への衝撃は非常に大きく、どんなに厚地の帽子でもヘルメットの代用にはならないこと、自転車が関係する交通事故は10代から20代の男子にとくに多いこと……知らなかったことばかりでした。こどもにはヘルメットがいるのかなくらいに思いながらも、冬のニット帽で間にあわせていた私は、あわてて自転車屋さんに駆け込みました。

【続きは上記PDFファイルでお読み下さい】

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