これはまだ「プロジェクト」と呼べるものではないかもしれないのですが、幸い2025年の3月のまでの時期を使って準備をしていけるので、その先の本格的な始動に向けて、その準備をすすめようという活動です。
高等学校の統合のために廃校となってしまう校舎を有効に活用できないか―それを行政と地元住民とNP0とがうまく手を携えて実現する方策を見つけ、今後のまちづくりの先例となるものを創りあげていこう、というものです。
福島県の二本松市にある、福島県立二本松工業高等学校と福島県立安達東高等学校が統合されて、「福島県立二本松実業高等学校」が2023年4月に開校しました。現在、そのもとの高校の一つである安達東高等学校は二本松実業高等学校の「安達東校舎」として、高校3年生のみが在籍しその校舎で学んでいます。2025年4月からは廃校となり、校舎だけが残ることになります。
この安達東高校は、半世紀近くの間、職業教育推進校として、農業科を中心に工業科(機械システム、情報システム、都市システム)や生活文化科を加えて教育に取り組んできました。そのために、10ヘクタールに及ぶ敷地のなかに、合わせて1ヘクタールほどの試験農場があったり、調理場(真空パック機械を含む)、社会福祉実習室、農業実験室(植物バイオテクノロジー)、調理実習室、被服室、畜舎、温室等、和室など、普通高校にはない設備を備えています。これらはもちろんすべてをそのまま残すわけにはいかないでしょうけれど、仮に全部を取り壊し、廃棄処分に付すとすれば、非常にもったいないことではないかと思えるのです。
先般、プロジェクトメンバー2名で、下に掲げた提案書を携えて、二本松市と福島県の担当部署を訪問し、お話を伺いました。予算組みを含めて明確なプランを打ち立ていくのはこれからだということがわかりましたので、この提案書に示している事柄も、このプロジェクトに関心を持っていただける二本松市の方々や首都圏の方々が、廃校校舎の有効利用に向けての具体的な動きや機運を作り出していくことができれば、あながち「絵に描いた餅」で終わることにはならないのではないか、という感触を得ました。
そこで私たちは、当面以下のような取り組みを進めながら、このプロジェクトに関わってくださる人を徐々に増やしていこうと考えています。少しでも関心を持ってもらえるようであれば、ぜひこちらからご連絡ください。ここでは述べることができなかった詳細についてお知らせし、ご一緒に検討をすすめていけるようにします。
1)二本松関係者との幅広く交流し、二本松ツアーを計画し準備する
・大人気の「岩代おじさん図鑑」を手がかりにできないかも考える
・廃校活用の事例を収集し、分析し、アイデアをまとめていく
2)二本松ツアーを実施し現地での交流をはかる
・見学、キャンプ、高校訪問を主軸に、二本松観光もかねて
・二本松市職員とPJスタッフとの何らかの交流もはかる
・継続的な農業体験の機会を入れていけるかどうかを検討し、試験的に実施する
3)二本松市でこの事業を担っていく現地NPOを設立する(その準備として1や2をすすめる)
★廃校となる旧安達東高等学校の校舎の有効活用を中核とした地域づくりに関する 提案書(第一次)
2024年4月4日
プロジェクトメンバー:田口茂(市民研会員、二本松市小浜出身)、上田昌文(市民研代表)
参加を希望される方はこちらのフォームからご連絡ください。