「ネゴシエート・バトル:生活習慣病対策ゲーム」(ネゴバト)は、生活習慣のジレンマ(板挟み)について話し合うための対面型交渉型ゲームです。
健康教育教材として高校や大学の授業や、地域や企業の健康指導研修などでご利用いただけます。また、実際に利用された方からは、「初対面同士でも話題に困ることがなく、自分のことを知る機会にもなる」とコミュニケーションツールとしても評価いただいております。
ご興味ある方、実際に使ってみたい方は、まずはお気軽に、NPO法人市民科学研究室コミュニケーションツール研究会までお問い合わせください。
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ゲームパッケージ(説明書付き)一式は、送料を含めて2000円で送付しております。ゲームの実施にあたっては、前もって不明点などありましたらご遠慮なくこちらにお伝えください。場合によってはskypeを使いましてサポートさせていただきます。また、送付の際に、実施者と参加者のそれぞれに使っていただくための「アンケート」用紙も同封いたしますので、もしよろしければ、アンケートの結果をゲーム終了後こちらにお教えいただけますとありがたいです。ゲームパッケージの代金は、出版物・販売物のサイトから前もってご送金ください(送り先の住所・電話番号を明記してください)。
なお、ゲームで使用する「健康シート」(誘惑者役が書き込み、ゲーム終了時にそれぞれの人間役に手渡す、カルテのようにして使うカラーのシート)は1パッケージに6枚同封していますが、ゲームを繰り返して行う場合は、このシートを予め多めにご注文いただくと便利です。1枚30円で、10枚単位でのご注文を受け付けています。これらはご寄付・ご支援の「一口100円ご寄付」のカートからご送金ください。もし、ゲームパッケージとは別に「健康シート」を単独で入手なさりたい場合は、1単位(シート10枚)から4単位(シート40枚)までは1単位につき送料100円が上乗せされますので、ご了解ください。5単位(50枚)以上の場合は送料はこちらが負担いたします。
企業内や行政の保健施設などでの、健康相談や健康指導の場において、市民科学研究室の担当スタッフが赴いて、多人数の参加者を対象にネゴバトを実施することも大いにおすすめしたいと思います。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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最近の実施例を含めまして、関連の報告・資料・論文などをこちらに掲載しています。
推薦の言葉
ネゴバトは、生活習慣病に関して世代を超えて、楽しく遊びながら学べるゲームです。この「楽しさ」というのは、これからの健康学習におけるキーワードでしょう。生活習慣病を改善あるいは予防するためには当事者が主体的に、かつ継続的に病気と向き合うことが必要です。しかしそれが辛く苦しいものであれば、長続きしないでしょう。ネゴバトは、楽しく気軽に生活習慣病とその予防について学び、また、自分の普段の考えや行動について「ちょっと待てよ、これでいいのかな」と振り返る機会も与えてくれます。若い方からご年配の方まで、多くの方に勧めたいと思います。
孫 大輔(東京大学大学院医学系研究科・医学教育国際研究センター講師 家庭医療専門医)
ネゴバトとは
生活習慣病の予防が重要なのは勿論ですが、人は、日々の生活において、常に健康だけを意識して生きているわけではありません。
仕事で成果を出したくて毎日頑張っていること、家族や友達との付き合いで楽しくてついつい羽目を外してしまうこと、あるいは夜中に甘い物やしょっぱい物は食べてはいけないと「わかってはいるけれど、やめられない」ことや、疲れていて運動ができないなど「それができたら苦労はしない」というようなこと……いろいろなジレンマを抱えているのが普通です。
このゲームでは、6人1組となり、人間役と誘惑者役に分かれ、すごろくやカードを使って話し合いを進めます。仮想世界の中では、板ばさみになる状況が示されます。ここで、相手を「不健康にする行動」へ誘惑する、その誘惑にのったりのらなかったりするといった話し合いを進めます。
あえて、常識とは逆の議論のテーマを設定することで、自分自身や他の人の隠れたこだわりを浮き彫りにし、自分の生活態度への理解や、周囲の人と生活習慣について意思決定と交渉する力を体得させ、生活習慣改善へのきっかけを作ることがねらいです。ゲームの所要時間は約30分です。
遊び方の動画紹介です。一般社団法人みんくるプロデュースの皆様にご協力いただきました。
旧バージョン:「すごろくバージョン」です。
ネゴバトの遊び方の詳細はこちらのガイドをご覧ください。
>生活習慣病対策ゲーム ネゴシエート・バトルの遊び方ガイド(PDF)
実施一覧
国立B大学で実施
2017年1月中旬に国立B大学保健学の学部2年生用授業にて、実施していただきました。
高校の国語の授業で実施
2017年1月中旬に東京工業大学附属科学技術高校の国語の授業でネゴバトを実施しました。
市民科学研究室のイベントとして3回実施
2016年11月23日、11月26日、12月18日に生活習慣病対策ゲーム「ネゴバト」体験会を実施しました。
市民科学研究室のイベントで実施
2016年10月29日(土)に開催された「第1回健康まちづくりフェスタ」にてアイスブレイクとしてネゴバトを実施しました。
東京大学医学系研究科地域看護学教室研究会で実施
2016年5月20日に「生活習慣病対策ゲームネゴシエーション・バトル(ネゴバト)、その可能性と課題」と題した講演とネゴバトを実施しました。
国立A大学で実施
2016年5月中旬に国立A大学医学部保健学科の学部3年生用授業にて、実施していただきました。
今年で4回目となります。
(報告者:江間有沙)
STS Network Japan研究会での実施
2016年1月25日のSTS Network Japan研究会「健康に向けたコミュニケーション方法を探る」でネゴバトを実施しました。
デモとして20分程度の実施のあと、どういう場面で使うことができるか等について参加者の方々からご意見・アイディアをいただきました。
高校の国語の授業で実施
2016年1月25日に都内の高等学校の国語の授業でネゴバト<大学生バージョン>を実施しました。
学業・バイト・サークル・趣味など様々な場面で生じる健康とのジレンマに対して、どのように誘惑を上手にするか、あるいは断ることができるのかという交渉が見られました。このゲームではいつも和やかな笑いが起きるのですが、今回はジレンマ状況に対して反対派・賛成派などの白熱したディベートが生じたグループもありました。今回は高校3年生に実施したので、4月から始まる大学生活に対してイメージを膨らませてもらうと同時に、健康とのバランスのとり方についても考えるきっかけとなったのではないかなと思います。
弘前大学で実施
2015年11月11日に、弘前大学人文学部の演習科目で、津軽版ネゴバト(パイロット版)を実施しました。
津軽弁で作成された文章については、読み上げに苦心する学生も。相手の様子を見ながら、どんどん誘惑する名物誘惑者や、それにもかかわらずにきっぱり断る人間役、さまざまドラマが各テーブルで生まれていました。
(報告者:日比野愛子)
第74回日本公衆衛生学会で実施
2015年11月4日、第74回日本公衆衛生学会の自由集会「健康教育教材としてのゲーミング:実際にゲームを体験してみよう!」にてネゴバトを実施しました。
ネゴバトの本格販売に向け、様々な専門家のアドバイスをいただきました。
(報告者:江間有沙)
学会発表報告
第46回国際ゲーミング&シミュレーション学会で、ポスター発表を行いました。(2015年7月17日~21日、京都)
論文掲載報告
The Design of Lifestyle-Related Disease Game and its Practice for Regional Version.
A. Hibino, A. Ema, A. Ueda and R. Hishiyama
The 46th International Simulation and Gaming Association Conference: ISAGA 2015, Kyoto Japan, July (2015)
高校の保健体育の授業で実施
2015年6月末に、関東圏にある公立高等学校の保健体育の授業で、ネゴバト(大学生バージョン)を実施していただきました。
ネゴバト(大学生バージョン)は、通常の人間役が「新人社員」であるのに対し「大学生」のさまざまな場面(バイトやサークル、学業など)でのジレンマ状況を扱っているものです。現役大学生にジレンマ内容を考えてもらいました。
(報告者:江間有沙)
論文掲載報告
「ネゴバト」論文掲載されました。
『医学的な視点』と『生活者の視点』間のジレンマと交渉-生活習慣病対策ゲーム<ネゴバト>の看護学生用教材への利用可能性―
江間有沙, 兵藤好美
日本保健医療行動学会雑誌,30 (1), 2015, 61-71
都内の私立大学で実施
2015年5月中旬に都内の私立大学の公衆衛生学の授業にて、ネゴバトを実施していただきました。
「新入社員」という仮想場面ではありますが「ちょっぴり本音が出た」、「カード内容に自分の生活で思い当たることが多く、自分の生活習慣を楽しく振り返れた」などのコメントをいただきました。
振り返りのあと、「大学生」がどのようなジレンマ状況に遭遇しているのかを考えていただきました。高校生には大学生活がどういう状況で、どういう誘惑があるのかなど、なかなかイメージしにくいと思います。その大学生の「リアルな声(ジレンマ状況や誘惑)」をもとに、高校の授業で使えるネゴバトを制作中です。
完成したら、またHPでお知らせさせていただきます。
(報告者:江間有沙)
国立A大学で実施
2015年5月中旬に、国立A大学医学部保健学科の学部3年生用授業にて、ネゴバトを実施していただきました。
今年で3回目となります。毎回バージョンが違うものをやっていただいているのですが、今年は振り返りに時間を割いて、自分はどういう誘惑に弱いのだろうということを考えてもらいました。
また、最後にこんなジレンマカードがあったらどうだろう?というのを考えていただきました。バイトに割く時間と勉強や睡眠に割く時間のバランスをどうするか、運動するため部活に行くか勉強か、レポートを終わらせるか寝るか、など学生らしいジレンマが多かったです。
(報告者:江間有沙)