市民科学者育成塾(2024年6月開講)の受講生を募集しています


市民科学者育成塾の2024年度(2024年6月開講)の受講生を募集しています

現在、数名の受講生が集まっています。これまでに、塾生向けに変則的な形で「お試しワークショップ」を実施してきていますが、もう少し受講生が増えれば、その時期から、現場体験を含めて、正式始動することにしています。いつからでも参加できますので、ご関心のある方は、ぜひお問い合わせください。

その内容と募集要項については、以下に掲げたパンフレット(4ページ)をご覧ください。

なお、この市民科学者育成塾の事業は「一般社団法人 大竹財団」の助成を受けてすすめています。
また、市民科学育成塾は次の団体から協力・支援をいただいています。
認定NPO法人 高木仁三郎市民科学基金 一般社団法人 ソーシャルビジネス・ネットワーク

 

【「自分で調べる技術ワークショップ」の年間スケジュール】

6/1課題の発見・明確化 :助成金申請に向けて、「研究概要」を作る
7/6調査の立案:助成金申請に向けて、「研究計画」を作る
8/3先行調査の精査:過不足なく文献情報を収集・整理・活用する
9/7調査手法の確定:代表的な手法を多くの事例から学び、自身で調査手法を組み立てる
10/5インタビューや聞き取り:現場からの声や意見から課題を掘り下げる
11/2データのとりまとめ:フィールドワークや計測などの結果を「見える」形にする
12/7統計的裏付け:調査に応じて必要となる統計手法の基本を理解する
1■(※)報告・論文などでの発表:文章化、図案化、プレゼンの模擬演習
2/1調査活動の運営や組織化:調査NPOの実践者らから方ハウを学ぶ
3/1現場体験をふまえてのプロジェクト立案:実際にプロジェクトを立ち上げる(助成金申請を含む)

※土曜日は1/4ですが、この日だけ、次週の平日にずらして実施します(受講生の都合を確認して決めます)

▶市民科学者育成塾の受講生は通年での受講が必須となります(この参加費1万円が受講登録料となります)。
▶すべての回の講師は上田昌文(市民研・代表理事)ですが、いくつかの回でゲストを招きます。
▶3名の小グループを作って、作業と議論と発表を重ねながらすすめます。
▶基本とするテキストは講師の上田が共著で書いた『実践 自分で調べる技術』(岩波新書)ですが、それを輪読するわけではなく、ワークショップは具体的な演習を行います。
▶①から③を昨年度に実施した際の参加者の感想を市民科学研究室ウェブサイトの「自分で調べる技術ワークショップ」に掲げています。参考にしてください。
▶このワークショップと並行して、「現地体験」を日曜日などに随時入れていきます。

 

【現地体験の年間スケジュール】

現在、訪問先となってくださる諸団体と日程調整を含めて交渉をすすめています。
決まり次第、順次ここに訪問先と日時を記していくことになります。

▶以下に掲げたAからFのテーマに関連して、活発な活動を展開している(でもいろいろな困難も抱えていることも考えられる)、様々な地域の様々な市民グループやNPO、先進的な企業や自治体の組織などを対象にして、その活動の現場を訪問し、お話を伺い、見学します。
▶1テーマごとに複数箇所の活動団体を対象に交渉をすすめていますが、その交渉をふまえて、順次訪問先を決めていくことになります。
▶具体的な日程は決まり次第、市民科学研究室ウェブサイトや土曜講座の教室で告知します。
▶基本的にオンライン参加はなく、現地に集合しての体験学習会となります。
▶基本的に参加費はとらないことにしています。ただし現地までの往復交通費、また現地での有料の施設やイベントの個別の入場料などは、各自の負担となります。
▶現地体験の企画は市民科学研究室の「(エコ)スタディツアープロジェクト」が運営を担っています。

A ○月○日エネルギーや食の地産地消の実現
B ○月○日公共事業の負の側面の把握とその転換
C ○月○日持続可能なまちづくり・交通の実現
D ○月○日社会的弱者への支援・相互扶助
E ○月○日化学物質などの健康リスクの削減
F ○月○日災害リスクへの市民主体の対応
G ○月○日自然保護や環境保全の地域での推進
H ○月○日未来を創る新しい「学び」の模索や実践

市民科学者育成塾の案内パンフレットのダウンロードはこちらから★

また、このパンフレットに記されている申し込みサイトを、こちらにも記しておきます。
市民科学者育成塾の参加申込みは以下のボタンをクリックして★

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ここではそのパンフレットで詳しく扱えなかったことを紹介します。

一つは、調べ方の例です。
以下の5分のYouTubeにあげた動画「もっちり、しっとりなパンの「増粘剤」ってなに?」を撮った時に気づいたことを出発点にして、実際に調査をすすめ、市民科学研究室でその結果を発表しました(市民科学入門講座・第44回(2022年9月26日)「これはパンなのか?パンモドキなのか?―パンのなかに入っている奇妙な添加物たちのこと」)。その時の調べ方について、雑誌『化学物質と環境』に書いたものがありますので、それを掲載しておきます。

「調べる:“ふわふわ”菓子パンの食品添加物を事例に」(『化学物質と環境』No.176, 2022年11月, エコケミストリー研究会 )

もう一つは、市民科学研究室がこれまで手かけてきたいろいろなプロジェクトの例をウェブサイトのリンク先でご覧いただけるようにしました。ぜひ興味のあるところから、目を通していただければと思います。

 

 

地域と科学技術を考える~設立20周年記念シンポジウム

「科学・技術をよりよく方向づけるための10の方法~地域でできることから考える」を掲げています。

 

なぜあらゆる人に調査・リサーチの力が必要なのか?

岩波新書『実践 自分で調べる技術』で伝えたかったことを、インタビューに答えて、わかりやすく紹介しています。

 

放射能リテラシーワークショップ

2013年から2015年にかけて、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンと共同で、福島県で実施しました。のべ2000名を超える中学生が参加しました。

 

東京外環道トンネル工事の被害の調査

2020年に起きた調布市での陥没事故。住民の方々と一緒に建物損傷や健康被害の実態を調べています。

 

子ども料理科学教室

15年以上続いている、料理の技の習得と科学の学びを融合させた、人気のプロジェクト。見学する大人たちも驚いてしまう、興味深い中身がぎっしりです。

 

生活習慣病対策ゲーム「ネゴバト」

6人でゲームを楽しんで皆が健康に? 逆転の発送で創られたこのゲームは、実際に、看護大学などでも使われています。

 

子ども環境問題

妊娠・出産・子育てを支援するbabycomと共同で創った学びのサイト。多くのお母さんにご覧いただいています。

 

はかる、わかる、そなえる プロジェクト

街のなかの電磁波を市民が計測器を携えて測定し、環境電磁波マップを作り、その健康影響について考察します。

 

「科学と社会を調べる図書館」

市民科学研究室のライブラリー。約5000冊の本が一般の図書館と同様の方法で検索できます。

 

以下にパンフレットの各ページを載せておきます。