新しい公共をつくる市民キャビネットについて

投稿者: | 2010年5月21日

吉澤 剛
pdfはcsij-newslette-01_whole.pdf
 新しい公共を掲げる政権に対してNPO等の側が結集して政策提言をする機能の必要性から、今年1月29日に「新しい公共をつくる市民キャビネット」が設立されました。これは従来の陳情組織とは異なり、NPO・市民団体が公益活動を自らの責任で担い、政権が目指す「新しい公共」を実現するための政策推進のための組織ということです。また、市民キャビネットでは分野ごとに政策部会を設置し、NPO・市民の意見等を収集・集約したり、政権に提言する政策案を論議してまとめています。そこで、このたび私が世話人となり、科学技術と社会に関わる領域で公益活動を行うNPOなど7団体の参加を得て、「科学・技術と社会部会」を立ち上げました。ただし、参加団体数がまだ少ないため、設立後に団体数を増やす行動(広報・宣伝)を継続して行うことが条件となっています。スパコンに代表される行政刷新会議による科学技術関連の事業仕分けが科学者コミュニティのみならず一般市民も巻き込んで大きな議論を呼びましたが、これはこれまでの科学技術政策過程の透明性や信頼性、正統性に疑問が投げられたという意味において、市民セクターの積極的な科学技術政策への関与を促す契機にもなったと言えます。市民研でも理事会にて部会への参加を検討しましたが、広く会員の意見を募った方がよいと判断し、きたる市民研の総会で議論を行うことにしました。単に市民キャビネットに加わるか否かにとどまらず、市民研がこれからどのように政策提言を行っていくべきかに関わる重要な話し合いになると思います。皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

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