新連載 第1回 科学館は博物館ですか?

投稿者: | 2015年6月3日

新連載:博物館と社会を考える
第1回
科学館は博物館ですか?

林 浩二(千葉県立中央博物館)

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◆著者 プロフィール◆
1957年、東京都生まれ。茨城大学大学院理学研究科生物学専攻修士課程修了。財団法人日本自然保護協会を経て1989年11月に千葉県立中央博物館に学芸員として着任、現在に至る。専門は生態学・環境教育・博物館教育。日本環境教育学会理事(2015〜16年度)。

 博物館を、特にその社会における役割という点を軸に一緒に考えて行きたいと思います。
 今回のテーマですが、科学館は博物館ではない、などと冒頭からケンカを売ろうとしているわけではありませんので、科学館および関係の皆様、まずは冷静にみていきましょう。

 日本には博物館を所管する法律があります。それが1951年の「博物館法」で、略称・通称ではなくこれが正式名です。博物館法の第2条(定義)、第3条(事業)で自然科学に関する実物や模型を集めたり、展示することが例示されているので、一般に科学館とイメージされるものも合致していそうです。
 では国際的にはどうなっているでしょうか。

国際博物館会議(ICOM)

 博物館活動そのものを規定する国際条約はありません。一方で博物館とそこで働く人々による組織、すなわちNGOがいくつもあります。

 博物館界の最大の国際組織は国際博物館会議(International Council of Museums, ICOM)といいます。博物館職業人による、博物館職業人のための組織として1946年に創立、本部はパリ。公用語は英語、フランス語、スペイン語の3か国語。設立年と本部の都市から想像されるとおり、ICOMは国際連合教育科学文化機関(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization、ユネスコ)と密接な関係をもったNGOです。世界の世界136の国と地域からの、32,000の博物館・個人の会員から構成されています。ちなみに日本における会員状況は、ICOM日本委員会の会員数でみると、2015年5月現在で、団体会員31館、個人会員169名です(総会配布資料による)。ユネスコについては回を改めてふれたいと思います。……

【続きは上記PDFでお読み下さい】

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