連載「知っ得! ヘルスリテラシー講座」第2回「過剰医療」

投稿者: | 2018年10月12日

【編集部より】

2018年7月から始まった連載「知っ得! ヘルスリテラシー講座」の第2回を掲載いたします。

この連載は、市民科学研究室の新村直子・特任研究員が、毎回専門家への取材を行い、『市民研通信』の特別連載として書きすすめます。毎回1つのキーワードを掲げ、B5判のフルカラー6ページでまとめていきます。

第2回目以降は全ページのPDF(もしくは印刷記事)の配信・送付は市民科学研究室会員に対してのみとなります。毎号の記事の全文を入手されたい場合は、オンライン送金によるご購入をお願いすることになります(このページの最後にその方法を記しました)。

毎回、最初の「キーワード」のページは以下のように掲げますので、ぜひ多くの皆様にお読みいただければと願っております。ご意見・ご感想もお待ちしております!

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知っ得! ヘルスリテラシー講座 vol.02

今回のキーワード
過剰医療

その薬・検査、本当に必要?
賢く選べる市民に

過剰医療とは科学的根拠(EBM)が乏しく、受けても価値のない無駄な医療(検査、治療、処置)のこと。欧米の医師らが中心になり、こうした過剰医療を見直そうというChoosing Wisely(賢明な選択)キャンペーンが2016年から日本にも広がり、注目を集めている。「風邪に抗菌薬を処方する」ことは過剰医療の代表例。

▶お話を伺った方
小泉俊三(こいずみ・しゅんぞう)さん
チュージングワイズリージャパン代表 東光会七条診療所長
京都大学医学部卒業。佐賀大学医学部教授、病院長特別補佐などを経て、2011年に東光会七条診療所長に就任。2016年にチュージングワイズリージャパンを仲間らと立ち上げる。日本プライマリ・ケア連合学会顧問。医療の質・安全学会理事。

▶取材・執筆
新村直子(しんむら・なおこ)
NPO市民科学研究室・特任研究員 医療健康ジャーナリスト
慶應義塾大学卒業後、日経マグロウヒル社(現・日経BP社)入社。健康雑誌「日経ヘルス」などの副編集長を経て、2011年から6年半、50代からの女性誌「いきいき(現・ハルメク)」副編集長として医療健康分野を統括。2018年春から慶應義塾大学大学院で公衆衛生学を学んでいる。

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【本文】

NPO法人市民科学研究室の特別連載「知っ得!ヘルスリテラシー講座」では、市民が自らの健康を守るためにぜひ知っておきたい旬のキーワードを解説していく。
第2回のテーマは「過剰医療」。
私たち一般市民が病院でごく普通に受けている治療や検査の中で、実は受けても医学的な有用性がない“過剰医療 ”があることをご存じだろうか?
日本で初めて、こうした過剰医療に対して声を挙げ、医療者や医学生、一般市民に向けての情報発信・啓発活動を行っている団体・チュージングワイズリージャパンを立ち上げた小泉俊三代表、徳田安春医師を取材。身近にある過剰医療の現状と、価値の高い医療を選ぶための方法についてまとめた。

近年、医療現場で起こりがちな“過剰医療 ”の事例として、「風邪に抗菌薬(抗生物質を含む)を処方する」ことが問題視されている。風邪は、鼻やのどなどの粘膜にウイルスが感染して起こる感染症だ。細菌に働く抗生物質は、ウイルス性の風邪には効果がない。しかし、まだ多くの患者が「風邪には抗生物質が効く」と信じて、処方を求める人がいる現状がある。

患者が求めるから処方する?
今年2月、日本化学療法学会と日本感染症学会の合同調査委員会が全国の診療所医師を対象にアンケート調査(252人が回答)を行ったところ、「感冒(風邪)と診断した患者が抗菌薬を希望したらどう対応するか」という問に対して、「説明しても納得しなければ処方する(50.4%)」という回答が最も多く、「希望通り処方する」(12.7%)を合わせると、6割以上の医師が抗菌薬を処方すると回答していた。

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連載「知っ得! ヘルスリテラシー講座」第2回「過剰医療」」への1件のフィードバック

  1. 勝山 勇

    日本人、特に中高年層は多くの薬を出してくれる方が安心する傾向がありますので、この辺の意識改革も必要ではないかと思います。

    返信

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