巻頭言
2013年の取り組みにご注目・ご支援を
上田昌文(市民研・代表)
市民科学研究室では、2012年6月に実施した総会(2011年度総会)から3年目にあたる2015年総会において総括することを想定した、思い切った取り組みに着手しています。この約3年間に、調査研究や運営の体制の大幅な強化と会員数の倍増を目指します。具体的には、
(1)代表の上田をはじめとする7名の理事メンバーがこの期間に取り組みたい(実現したい)課題と目標を掲げ、そのプランを示すこと[2013年1月に発行する『年次報告書』において提示いたします]
(2)事務局を週4日勤務体制にする [新事務局の松本がこの10月半ばから月火木金で勤務しています]
(3)認定NPOの資格を取得し、寄付に対する税制の優遇措置を受けられるようにする
(4)各研究会のメンバーを強化して調査内容を精鋭化するとともに、定例会での報告・討議事項を常時公開し、各テーマに関心を持つ人がいつでもフォローできるようにする
(5)これまでの「市民科学講座」「市民科学談話会」に加えて、大型のあるいは連続的な、あるいは他団体との共催の講座、セミナー、シンポジウムなどを精力的に入れていく
(6)これまでの記事論文の無償公開に加えて、U-streamなどネット配信を活用してより多くの人に情報を提供し双方向の議論ができるようにする
(7)事務所や他団体との共催でのキッチンスタジオ、集会場などを生かして、より幅広い層の人と交流できるようにする
などです。
特に、2013年1月に正式の案内をさしあげますが、(5)に関連して2013年4月から開始する「市民科学研究室ゼミナール」は目新しい企画で、少人数ながら(10人以内)、「市民の科学」を追求するのに必要だと思える基礎的な素養や知的技能を講師(上田)ともどもじっくりと学ぶ通年(隔週・夜3時間、年20回)の講座です。テーマは、「統計学と疫学を学び直す~科学論文を正しく読み解くために」「住まいと土地は誰のものか?~絶対的私有を超える住環境政策を求めて」「リスク論の最前線~基礎概念から最新の政策動向まで」「火育、水育、土育、食育、体育…(学校教育を変えるための)生態的教育の構想」「1001の事例から学ぶ”科学技術と世界史”」「科学技術文明批判の行方~マンフォード、シャルガフ、モラン、ベリーの批評装置」などを予定しています。■