動画翻訳 「傷害による破局:携帯電話と子どもの脳」

投稿者: | 2013年11月10日

【動画 翻訳紹介】
2005年の創業した国際的なTVニュース配信のネットワーク「RT」が提供する番組の一つ、
‘The Truthseeker’ show が
‘Casualty catastrophe’: cell phones and child brains’
(傷害による破局:携帯電話と子どもの脳)

と題した番組を放送し(2013年10月20日8時45分)、ネットで配信している。
このサイトでその映像をみることができる。

ここに掲載したのはその翻訳である。
(翻訳:早川京子)

PDFはこちらから→csijnewsletter_021_2013_cellphone_02.doc

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RT:
ダニエル・ブッシェルです。携帯電話製造業者に対する集団訴訟が起こされました。

アナウンサー:
携帯電話についての賠償責任を認めない保険会社。
あなたの携帯電話の奥深くに隠された警告。
タバコとアスベストに続く「障害保険の大惨事」。

キース・フィリップス(脳腫瘍を発症):
私は携帯電話をこう持っていて、腫瘍はここにあったんです。

スチュアート・コッブ(脳腫瘍を発症):
いつも携帯電話を右側のここで使っていました。携帯電話業界は、もっと早くにこうした危険性について警告すべきでした。

RT:
ダリウス・レジンスキー教授は、放射線生物学の第一人者で、勇気があります。携帯電話の製造業者が自分のキャリアを終わらせようとすることを知りながら、携帯電話が生物学的に害があることを証明する画期的な研究を発表しました。
レジンスキー教授、よろしくお願いします。業界の反応はどのようなものでしたか。

ダリウス・レジンスキー教授(放射線と原子力の安全性についての権威、フィンランド):
今のところ、私は組織的な中傷を受けてはいません。しかし、携帯電話業界は、私の研究の資金源を絶つためにその影響力を行使しました。

RT:
しかし、レジンスキー教授の研究などにより、優秀な神経外科医たちが携帯電話について強い警告を発するようになりました。
キース・ブラック博士(シーダーサイナイ医療センター、神経外科医):
実質的には脳を料理しているんです。

RT:
エリー・マークスさんのご主人のアランは、何年も携帯電話を使用して、ひどい記憶障害に悩まされました。ある夜、午前2時に激しい脳卒中を起こし、携帯電話を当てる側にゴルフボール大の腫瘍が見つかりました。
エリーさん、よろしくお願いします。なぜ、エリーさんを含め多くの人が携帯電話業界を訴えているのでしょうか。

エリー・マークス(脳腫瘍の犠牲者の妻):
本当に、本当にたくさんの人が携帯電話によってすでに亡くなっていて、今も犠牲者が出ているのです、私の夫より若い人も。28歳で亡くなった人もいて、担当の神経外科医は、おそらく携帯電話使用のせいだと言いました。
20の都市と州が、サンフランシスコのような法制化を進めているのですが、いずれも携帯電話業界からの訴訟に脅かされています。

RT:
これは、ブレット・ボコックさんの脳の写真です。携帯電話を当てていたところに巨大な腫瘍が見つかり、からだのバランスを司る脳の上部4分の1を切除しなければなりませんでした。アメリカのボート競技のチャンピオンが、今ではわずかにからだを動かせるだけです。
ブレットさん、よろしくお願いします。携帯電話業界に対する集団訴訟についてお話を伺いたいのですが。

ブレット・ボコック(脳腫瘍を発症):
強大な業界に対抗して人々を啓蒙する唯一の方法は訴訟です。タバコに関してはそうでした。アメリカの州検察がタバコ業界を訴えて、ようやくタバコ業界は巨額な賠償金の支払いに同意し、喫煙の危険性について人々を教育するために何億ドルも費やすことになりました。携帯電話についても、まさにそのようなことが起きているのです。携帯電話ががんを引き起こすことは明白で、間違いありません。そして彼らはそのことを知られたくないのです。携帯電話はタバコと同じ経緯をたどっています。60年代を見てください。タバコ業界が医者をテレビに登場させ、マルボロを吸いなさい、このブランドのタバコを吸いなさい、咳に効きますよ、と言わせていました。

キャメルのタバコCM:
キャメルがどんなにあなたの喉にいいか試してください!

フリントストーンのタバコCM:
ウィンストン。アメリカで最も売れていて最も美味しいフィルターつきタバコ。

ブレット・ボコック(脳腫瘍を発症):
子どもたちにとっては携帯電話はより危険です。子どもの頭蓋骨はずっと薄いからです。少なくともタバコは18歳にならないと買えませんが、5歳の子でも携帯電話は買えるのです。

RT:
携帯電話事業者にとっては、小さな子どもたちもターゲットです。今や赤ちゃん向けの携帯電話も開発中です。

PCMagの携帯電話レビュー:
グローフォンは5 ~8 歳の子ども向け、フライフォンは8~12歳向けです。

RT:
サマンサ・ミラーの葬儀は彼女の18歳の誕生日でした。
デイリーメールによると、携帯電話の使用により子どものころに頭痛を訴え、後に脳腫瘍を発症して亡くなりました。
リン・アリソン上院議員の話では、西側諸国では、脳腫瘍は白血病を抜いて子どもの死因の第一位となっています。
しかし、医師たちはそれは氷山の一角に過ぎないと警告しています。
臨床研究では、ポケットに携帯電話を入れる若い男性は生殖能力がかなり低くなり、女性は胸に携帯電話を入れています。

ティファニー・フランツ(乳がんを発症):
携帯電話をブラジャーの中に入れていました。

RT:
ティファニー・フランツさんは、子どものころから携帯電話を入れていた場所に21歳で乳がんを発症しました。
これらの印は、ドナ・ジェインズさんの乳がんの場所です。彼女の主治医たちはこれを「新しい分布」と呼び、女性たちが携帯電話を入れる場所にぴたりと一致するのです。
ジョン・ウエスト博士(ブレストケアセンター所長):
乳房の上のほうの内部だけに小さながんが複数できるというのは非常に珍しいパターンで、このようなものは今まで見たことがありませんでした。

RT:
これは高周波計測器で、通常の環境では30マイクロボルト毎メートル(μV/m)です。
電子レンジは800μV/m、Wi-Fiのルーターはそれと同じ電磁波を出します。
タブレットPCで映画を見ると、2000μV/mに達します。
世界で最も売れているスマートフォンの中には、通常の1000倍の値を出すものがあります。
実際に保険会社は、公衆衛生の観点から携帯電話製造業者を保険でカバーすることをやめました。
保険業界内部では、携帯電話をアスベストとタバコに続く「障害保険の大惨事」と呼んでいます。
携帯電話製造業者は、こっそりと法律上の免責事項を入れています。
アイフォンでいうと、「設定」-「一般」-「情報」と開き、スクロールして一番下に「法的情報」があり、その最後に高周波曝露とあります。
通常のページと違い、この小さな文字は拡大できませんが、「アイフォンは最低10ミリは体から離して携帯してください」と書いています。
それと同時に携帯電話業界は、研究によると携帯電話の安全性は完璧だといいます。

トーマス・ホィーラー(CTIA、携帯電話ロビイスト):
携帯電話からの電波は安全です。

*訳注:CTIAとは、1984年に設立された携帯電話などの移動体通信や無線通信など、300以上の事業者が参画する国際的な業界団体。Cellular Telecommunications & Internet Associationの略称。とくに米国の携帯電話事業者が数多く加盟している。 CTIAでは、各国の通信事業者や通信機器メーカーなどが集まる米国最大の無線通信の展示会「CTIA Wireless」を毎年3月に開催している。(「KDDI用語集」より)

RT:
ハーバードの倫理学教授ローレンス・レッシグは、業界が研究費を負担することにより、常に電磁波が無害だという結論が出るような研究を「利益相反」と呼んでいます。
その一方、研究費を当てにしない科学者たちは、DNAの損傷、1/3に減少した精子、脳腫瘍の290%の増加、自閉症、出生異常など、深刻な問題を次々と見つけています。
ホワイトハウスの元上級顧問で、優れた疫学者であるデヴラ・デイヴィス博士は、上院でこの問題について証言しました。どうぞよろしくお願いします。業界の研究と第三者の研究とではまったく正反対の結果が出るのはなぜでしょうか。

デヴラ・デイヴィス博士(”Disconnect”(邦訳『携帯電話の真実』)の著者):
独立した研究が出ると、業界が必ずやることが3つあります。まず、その研究をした科学者を攻撃して職を奪おうとするか、研究資金を取り上げようとするか、科学者が捏造したと非難するかです。
攻撃がうまくいかなかったので、畑違いの科学者を雇って研究を再現しているように見せかけましたが、それは再現ではなかったのです。
これらすべてが失敗した後、彼らはメモを残しました。携帯電話業界が目的を達するには、業界は科学の戦争ゲーム(ビジネスを戦争に見立てたシミュレーション)をするのだと。これは引用です、科学の「戦争ゲーム」です。科学は戦争でもゲームでもありません。私たちは自分や子どもたちの健康については、ものすごく真剣なのです。

RT:
この流出したモトローラの文書にあるように、戦争ゲームとは、業界が世間を安心させるためだけに研究に資金を出すということです。

ノーマン・サンドラー(モトローラ):
我々はこの件について充分に戦略シミュレーションを行った。

RT:
インチキの研究を活字にするのがいかに簡単か、覆面調査でわかりました。
ジョン・ボハノンは、まっとうな科学者をかたり、掲載してくれたら報酬を払うといって小学生がやりそうな間違いだらけの論文を送り付けました。
驚くべきことには、これら世界各国の半数以上の雑誌・学術誌がそれを掲載し、専門家が審査したとうそまでついていました。
調査報道のジャーナリスト、アンソニー・グッチアルディさんはさまざまな健康に関わるスキャンダルを暴いてきました。どうぞよろしくお願いします。
大企業はインチキの研究で無数の人々の命を危険にさらすようなことはしないでしょう。こうした前例はあるのですか。

アンソニー・グッチアルディ(”Storyleak”の編集者):
これは1980年代に、プロザックが目的とは逆に、自殺や攻撃的なふるまいを誘発しているのを知っていた、イーライリリーのケースとまったく同じです。イーライリリーは、1980年代の研究でそのことを知っていました。2005年にBBCがそれを暴くまで研究のことを隠していたのです。
しかし、それからもイーライリリーは会社の利益で研究を続け、その製品がいかに優れたものであるか吹聴していました。今ではもちろん、会社はその抗鬱薬が自殺や攻撃的なふるまい、かなりの数の銃撃事件を引き起こしたことを認めざるを得ません。
携帯電話電磁波が脳腫瘍やその他もろもろを引き起こすと、携帯電話会社が認めざるを得ないでしょう。彼らは、そのことはマニュアルに書いてあると言い始めています。そうです、もう始まっているのです。一旦、社会がこのことに気づいたら、抗鬱薬やタバコより深刻な事態になるでしょう。

RT:
この問題について議論するため、強力な携帯電話業界ロビー団体のCTIAを招きました。CTIAは拒否の通知を1行で送ってきました。

CTIA(携帯電話業界団体):
ご連絡ありがとうございますが、インタビューに答えることはできません。

RT:
業界の著名なジャーナリスト、ルイス・スレシン博士、1981年から”Microwave News”の編集者を務めています。
スレシン博士、よろしくお願いします。業界の主張とそのほかの人の主張は、まるで並行宇宙のように違っているのですが。

ルイス・スレシン博士(”Microwave News”の編集者):
システム全体が破綻しています。我々は真実を伝えられていない、馬鹿げたことです。タバコが人々の命を奪っているとわかってから、タバコに関しては間違いを犯した、と言うのは簡単です。重要なのは、行動を起こすことです。

RT:
行動は、アメリカの外で起こされています。
フランスでは、学校のインターネットをWi-Fiからケーブル接続に戻しています。
ドイツ、イスラエル、フィンランドでは子どもへの携帯電話販売をやめようとしています。
しかし、オバマ大統領は、業界のロビイスト代表であるトーマス・ホィーラーを、規制する側の連邦通信委員会委員長に任命しました。
元政府高官は、それを驚くべき利益相反だと呼んでいます。
せめて親には自分の子どもに携帯電話の危険性を伝えてほしいと願っている医師たちは、まったく期待をしていません。

事実から真実を見つけ出す。Truthseekerです。

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