知りたい!南インド&シンガポールのカレー文化とスパイス
第2回 南インドのごはん編
林田麻由子
(市民研・食の総合科学研究会メンバー)
pdfはこちらから→csijnewsletter_028_hayashida_20141215.pdf
前回は主に北インドと南インドとの違い、南インドならではの「ミールス」という定食やスパイスについてお話しさせていただきました。
今回は、より南インドに焦点をあてて、南インドの食の楽しみ方をもう少し詳しくお伝えしようと思います。
野菜たっぷりでヘルシーと言う事から、北インドだけでなく全世界で注目されている南インド料理。ここ数年、日本でも南インドレストランがぐんと増えました。
レストランに行くと、お店の方からも「毎日お昼を食べに来る常連さんが増えた」という声をよく耳にします。そんな毎日食べても飽きない『普段のごはん』にぴったりの南インド料理。
「南インドに行ってみたい」「南インドのごはんを食べてみたい」と思ってくださる方が増えたら、このうえなく嬉しいことです。
■南インドのごはんって?
「やっぱりインドと言えば、ナンだよね!」そんな言葉は日本でもよく聞かれますが、インドではあまりナンにはお目にかかりません。
日本ではナンとセットで登場する事の多いバターチキンがメジャーな北インドですら、ナンはあまり見かけません。
南インドに行ったら、もっともっと難しく、むしろ「ナンって何ですか?」なんて聞かれちゃう程です。高級ホテルのレストランにはあるようですが…私が南インドの街を歩いてみた限り、見かける事はありませんでした。
それに、ナンが合うのはバターチキンのようなオイルやクリームたっぷりの濃厚カレー。
南インドではお米が合う、野菜とお豆がたっぷりのヘルシーカレーが一般的。
日本と同じお米文化の南インドには、たくさん食べてももたれない、やさしいカレーがたくさんあります。南インドにいたらナンもバターチキンもすっかり記憶の彼方。知らなかったおいしいものがあちらこちらにあって、食べるのに大忙し。あっという間に南インド料理のトリコになり、毎日毎日食べ歩いたのに、痩せて帰ってきてしまいました。
おそらく、醗酵食品や野菜、消化に良い食事が多い事で、自然に良いバランスが取れていたためだと思います。食い倒れ旅行にも断然「南インド」はオススメです。
南インドの食べものと言えば、ミールスと呼ばれる定食とともに忘れてはならないのが「ティファン」と呼ばれる軽食です。
ティファンは、朝食やお昼ごはん時、お腹がすいた時に気軽に食べられる「おやつ」のようなものの総称。今回は、そんなティファンたちをいくつかご紹介します。
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