巻頭言 食品の回収・廃棄はどこまで必要?

投稿者: | 2013年11月10日

食品の回収・廃棄はどこまで必要?
小林友依(市民研・理事)
10月12日に、はごろもフーズから販売されている「シーチキン マイルド」シリーズより基準値を上回るヒスタミンが検出され、喫食量・個人差により、アレルギーに似た症状が出る場合がありますと、お詫びと回収協力のニュースが流れました。
新聞の見出しでは「アレルギー物質 基準超え シーチキン672万個回収」などと記載されており、本文にはヒスタミンについて触れず、誤解を招く書き方だと思いました。ヒスタミンは、アレルギーのような症状を引き起こしますが、タンパク質ではありません。アレルギー物質(アレルゲン)ではなく、過剰摂取をした場合は誰にでも発症する恐れのある食中毒の原因物質であり、注意が必要ですが、このような見出しでは、私は何もアレルギーを持っていないから大丈夫、なんて勘違いをしてしまうのではないかと、心配になったものです。
さて今回のニュースを受け、食品の自主回収はどのくらいの頻度と内容で起きているのかが気になり、東京都の食品安全情報サイトや厚生労働省の食品衛生法に違反する食品の回収情報等を確認してみました。ほぼ毎日のように製造・販売業者から報告が上がっていることに驚いてしまいました。
回収された食品をどうするのか、表記漏れ(期限表示を設定より前に表記)で回収協力を発表した某会社に問い合わせをしたところ、「廃棄しました」との回答を受け、さらに驚きました。
賞味期限を大きくずれて食べた際には、健康被害が出る恐れがあるかもしれないが、そこまでしなければいけないの?もったいない!と思いましたし、消費者はにおいや色など異常があれば気付けないのかしらと、不思議に思いました。
様々な理由で食品が回収・廃棄されていますが、その中には健康影響は全く心配されない理由もありました。それにもかかわらず、無用に廃棄されてしまう現状があります。それは企業側だけが悪いわけではなく、企業側に消費者のために丁寧すぎる対応が求められること、また消費者が企業に頼りすぎていることにも問題があるのかもしれません。
消費者は自分なりに得た知識や経験にもとづいて判断し、企業には丁寧すぎない対応を求めても良いのかもしれないと思ったものです。食品も限りある資源ですからね、無駄なくいただきたいものです。

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