博物館の展示は何かを伝えるのですか?(その1)

投稿者: | 2015年10月5日

連載:博物館と社会を考える
第3回
博物館の展示は何かを伝えるのですか?
林 浩二(千葉県立中央博物館)

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連載:博物館と社会を考える
第1回 科学館は博物館ですか? (2015年5月)
第2回 博物館はいくつありますか? (2015年7月)

 何をもって博物館と扱うのかという議論はひとまず置くこととして、今回は博物館の展示について考えてみたいと思います。
 博物館では、研究・展示・教育の専門職員である学芸員が、数ある資料の中から何を選び、どの順番に配置し、どのように見せるのかを決めますが、担当の学芸員が前面に出てくることは稀です。その例外の一つ、滋賀県立琵琶湖博物館(http://www.lbm.go.jp)の常設展示室のC展示室は、間もなく2015年11月8日をもってリニューアルのため閉鎖されます。
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担当学芸員の顔写真入りのコメントの展示(滋賀県立琵琶湖博物館の企画展示「外来生物」。2003年9月9日撮影)
 琵琶湖博物館は1996年10月に滋賀県草津市に開館しました。2016年の20周年を期して常設展示のリニューアル(http://www.lbm.go.jp/renewal/index.html)が始まり、常設展示室のうちC展示室の水族部分は2015年8月31日で閉鎖されました。残りの展示室も順次、閉鎖を迎えます。
 琵琶湖博物館では、A(琵琶湖のおいたち)・B(人と琵琶湖の歴史)・C(湖の環境と人々のくらし)いずれの常設展示室でも、その一部で、学芸員が前面に出ていたり、あるいは研究が行われるプロセスやその様子が生々しく再現展示されています。
 琵琶湖博物館の常設展示室の企画設計・施工の担当者による説明があります(鮫島泰平・清田真由美, 2000)。その中で、
「はみ出す展示」=「展示内容物が枠や箱からはみ出た、展示造作の目立たないデザイン」
「学芸職員(注)の顔が見えてくる」ように・・・研究室そのものの展示
「博物館ができるまで」
などの記述が目を引きます(p.100)。そのようすを順に見て行きましょう。

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