2001年2月24日
講師:鏑木孝昭 (科学技術の市民参加を考える会事務局長)
科学技術が私たちの生活を大きく左右しているにもかかわらず、科学技術をめぐる意思決定に一般の市民がかかわることはほとんどない、と言っていいでしょう。科学技術は専門性が高いので、それをどう使うかの判断は専門家に委ねるべきである--しかしこの考え方に基いて審議会などでなされる政策決定は、市民が納得できないこともしばしばですし、またその政策が実行されたために実際にいろいろな危害を生まれしまうことも少なくありません。科学技術に関して民主主義がうまく機能していない--何かそんな気持ちを抱く人は数多いはずです。では非専門家である市民が、科学技術に関する意思決定にどう関わることができるのか。この難しい問題に対していくつかのアプローチがあると思えますが、その中でも有力なものの1つが、「科学技術コンセンサス会議」の手法でしょう。
以下の記録には、その手法の背景、運用方法、意義、日本での実施にあたっての留意点などがわかりやすくまとめられていますので、多くの人にコンセンサス会議を知るための手引きとして役立てていただけるのではないかと思います。さらに詳しく知りたい方のために参考文献として、次の2点を挙げておきます。(上田)
●小林傳司「コンセンサス会議という実験」『科学』第69巻3号(3月号)1999年
●鏑木孝昭「市民参加による政策決定の可能性 コンセンサス会議とフューチャーサーチ」『リサイクル文化』第64号2001年
続きはpdfで→doyou_total200105.pdf