NPO法人市民科学研究室・市民科学講座Dコース
香港:流れに抗う街 【遠隔参加可能】
1997年に主権行使が連合王国から中華人民共和国に移行した香港は、特別行政区制度の危機を迎えている。約束されていたはずの行政長官直接選挙が骨抜きにされた2014年、オキュパイセントラル運動が起きたが、長期間香港中枢部の交通をストップさせたものの、政治的な成果はゼロであった。その後、しばらくはアパシー状態にあった香港市民は、2019年に提起された逃亡犯条例への反対をきっかけとして、激しい抗議運動を始めた。当事者能力のない特別行政区政府への要求は実現する可能性はない。中国化という大きな流れに抗う香港市民は出口のない隘路に入っているのかもしれない。(講師:塩出浩和)
市民デモに揺れる香港。この先どうなっていくのかを考えるために、その歴史をじっくりとふりかえってみる、特別企画です。
2019 年11月27日(水)19:00~21:00 (交流会は21:00~22:00)
場所:市民科学研究室事務所
参加費:500円 (事前予約が必要、定員15名)
交流会費:500円(希望者のみ、軽食をとりなが22:00までその場で実施します)
講師:塩出浩和 (Hirokazu Shiode)
城西国際大学語学教育センター准教授、中央大学経済学部・大学院総合政策研究科非常勤講師。慶應義塾大学大学院法学研究科修了。Center for the Progress of Peoples (HongKong)勤務などを経て現職。『東亜』に「マカオは今」を隔月連載中。最近の論文に「マカオから見た香港デモと「一国二制度」」(『外交』2019年10月号)、「多様性を目指すマカオ」(『華南研究』第5号、2019年)など。専攻は華南社会、マカオ史。