被災地復興のステップについて

投稿者: | 2011年7月14日

 6月21日と22日に、被災地のひとつである岩手県大槌町を「住環境研究会」のメンバーで訪れた。現在、町の漁業関係の有力者であり、前町議会議長であった方を中心に、その方とつながりをもつ建築関係の方々とも連携して、町の復興に役立ててもらうための、専門的な知見を織り込んだ具体的な提案をまとめようとしている。ここでは、被災地の復興に必要な一般的なステップを簡単に述べてみよう。
(1)がれきやヘドロの撤去(圧倒的な量なので先が見えず、所々に山にして積み上げられたままのものも多いが、放置はできない。食中毒と感染症、呼吸器系疾患につながる恐れもある)
(2)住民の復帰(ある程度の人口減や高齢化は避けられないが、現実的な復興計画を早く示し、「まちでちゃんと稼いでいける」ことを示さないと、特に若い人は戻ってこない恐れがある)
(3)産業(基盤)の復元 (漁業関係の保険や水産庁の補助を受けた部分的再興は始まっていて、漁(漁獲)は徐々に部分的に復活できるとしても、 壊滅的な被害を受けた港の整備、大型船や網の調達、水揚げ・加工施設の稼働などがないと、全体がまわらない)
(4)基本インフラ(電気、ガス、水、燃料、交通、通信など)の再生(各事業者の仕事だが、全体の配備は、住宅を含めた「まちづくり」がないと、できない)
(5)役所の復元や避難所以外の住民の寄り合いの場の設置
(6)防災対策とセットになった住宅作り(個々の私有地の所有権にこだわっていては進展しないので、土地全体の買い上げによる公有化が必須となると考えられる)
(7)必要最小限の公共設備の再建(病院、学校、公民館、インフラ関係の施設など)(8)日常生活に必要な物品を調達するための商店(物資流通)……
 これらを、土地の公有化を基軸にすえての大胆な政府補助や民間支援金を投入して、住民が主体となる合意形成をなしつつ(専門家や業者やNPOらもサポートして)、すすめていく必要がある。
                                      上田昌文(市民科学研究室・代表)
PDFはこちらから →csijnewsletter_008.pdf
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