プロジェクト報告 ワークショップの出前報告

投稿者: | 2003年4月12日

プロジェクト報告
     ワークショップの出前報告    
薮 玲子
doyou68_yabu.pdf
 ワークショップ「科学技術と社会」では、科学技術関連のワークショップの出前をしています。スタッフは上田昌文、小林一朗、小寺昭彦、薮玲子の4 名です。
 7月2日、市民科学研究室のメンバーである藤田康元さんが非常勤で受け持たれている東京電機大学の「技術者倫理」のクラスにワークショップ「100年の愚行」の出前をしました。午後7:10からのクラスで、20名の学生さん(女性2名、男性18名)の半分ほどは社会人。教室を入るとネクタイに背広姿の方がずらりと座っていて驚きました。
 ワークショップ「100 年の愚行」は20 世紀の科学技術関連の愚行を扱った写真集「100年の愚行」(Think the Earth Project)から選んだ13枚の写真を使い、それらがどのような状況で生まれてきたか、分類と相互の関連性などを考えながら、それぞれが根底に繋がっていることを見つけるワークショップです。20名の学生が3 つのグループに分かれて、それぞれのグループで話し合い、模造紙の上に写真の関連マップを作る作業に取り組み、発表しました。
 通常150分かかるワークショップを120分で行なったため、導入部分のアイスブレークを省略し、途中の写真の説明もごく簡単に済ませたのですが、学生さん達はお互いにクラスメートの名前さえ知らない人が多く、グループ内で打ち解けるためのアイスブレークはすべきだった。ショートレクチャーをはしょったことでその後の作業に膨らみが欠けてしまったなどいくつかの反省点が残りました。時間の制約の中でどこを削りどこをしっかりと時間をかけるかは難しい課題ですが、大学の授業は通常90分なので、その枠で十分に効果的で満足感のあるワークショップのプログラムを構築してゆくことは今後の課題となると思います。
 学生さんたちの感想では、ワークショップを通してクラスメートといろんなコミュニケーションが持てたことがよかった、人との意見の違いも分かって面白かったというものが目立ちました。また、社会人の学生さん(20代前半から40代まで)の勉強への意欲や積極性やリードのうまさには感心しました。高校からすぐ受験をして大学に入るのもいいけれど、いったん社会に出ても、勉強をしたくなった時にいつでも比較的簡単に大学に入れるというほうが、より効果的だなあと実感しました。若い学生さんたちにとっても、それは大変刺激になり良い影響を与えていると思いました。
 藤田さんにはワークショップの機会を与えてくださったことを感謝しています。ワークショップを終えるとすでに9 時過ぎでしたが、藤田さんと9名の学生さんと一緒に食事に繰り出し、楽しい懇親会を行なうことができました。藤田さんの「技術者倫理」の授業を学生さんたちは「他の先生の授業とは一味違って面白い」と高い評価をしていました。一度、藤田さんの授業を聞いてみたいと思いました。

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