プロジェクト報告 ◆科学館プロジェクト② 博物館評価の勉強会

投稿者: | 2002年4月18日

プロジェクト報告 ◆科学館プロジェクト②
博物館評価の勉強会
科学館プロジェクトリーダー 古田ゆかり
doyou52_furuta.pdf
資料を1冊ごっそりコピーするのは違法だけど、図書館のコピー機でそれをやった。雑誌1冊分。共犯者は私がもっとも信頼するUさんだ。コピーは資料の半分までなら可能なので、二人なら違法にならないと自分に言い聞かせた。昨年の夏のことである。
その雑誌の特集は、『「博物館評価」という怪物がやってくる』。やれやれ、「怪物」とは。
博物館評価は、博物館関係者の間では今とてもホットは話題であり、かつ、それまでの意識の大転換を求められる課題のようだ。「いま博物館は、運営側や作り手側による一方的な活動が多かったことを反省し、よりたくさんの人々に親しまれる博物館像を目指し、来館者や市民との対話を重視し、相互理解を深めるために、「評価」を組み込んだ活動を進めていこうと模索し始めています」とあるのは『博物館における評価と改善 スキルアップ講座資料集』(東京都江戸東京博物館実行委員会)の講座開催趣旨。要するに、財源は行政予算、「売り上げ」が低くても、来館者が少なくても、地域の支持を得ていなくても、「社会的な存在意義」と「あるはずの教育効果」によって存在していたいままでの姿勢をあらためなければならない、という意識が博物館当事者の中にも広がりつつある、ということのようだ。それが、「怪物」。博物館関係者の危機感が従来の姿勢とのコントラストによって際立つ、なかなかのコピーだ。
私たち科学館プロジェクトでも、「科学館」を評価しようと考えている。ただしそれは、私たちが実践しようと考える科学館のあり方がどのくらい実在し、「市民」と「科学」が出会う「場」があるのかといったことに軸足がある。最終的には、教育効果や魅力的なコミュニティの在処であるとか、リピーターの多寡など、博物館関係者らが行っている評価軸を共通する部分は多くあっても、出発点や動機は少し違うように思われる。その思いにしたがって、昨年5月に私たちの評価軸(案)を作成した。しかしながら、我々の評価軸案をより説得力のあるものにブラッシュアップするためにも、なによりこのような活動を行う上で基本的に知っておかなければならない博物館評価の流れがどのようなものであるのか、私たちのプロジェクトの一員であり山梨県立科学館の学芸員でもある高橋真理子さんに講師をお願いして博物館評価に関する勉強会を行った。
評価の分類や切り口、来館者の視点を取り入れた評価の手法、展示を検証する視点など、幅広い視点からの評価の取り組みが紹介され、具体的な評価事例も話され、ここでも我々がするからこそ意味のある科学館評価とはどのような軸を持つべきなのか、という議論に発展させることができた。■

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