三河内彰子さん、 博物館はどんな可能性のある場所ですか?

投稿者: | 2016年8月9日


市民科学講座Bコース第8回(2016年1月29日)として、三河内彰子さんをゲスト講師にお招きし「博物館はどんな可能性のある場所ですか?」と題してお話いただきました。

◆この講座のねらい◆
博物館(水族館や動物園、そして美術館なども含むいわゆるミュージアム)ではモノが集められ、吟味され、そして公開されるという共通点があります。現在、これらの3つの過程のどの部分で市民参加が行われていると思いますか? 実は、全部なのです。博物館のルーツは西欧の王侯貴族が珍品を集め収めた「驚異の部屋」と言われています。ごく私的な空間が市民社会の成立とともに社会に公開され、その後様々な様式をとってきました。今やモノの専門家とそれを利用する市民が相互にコミュニケーションをする空間も出現しています。研究活動をする専門家と一般市民が出会える場であるというだけでなく、双方の活動を社会に深くつなげる組織であるということ、その点に科学技術と社会の関係を考える上での博物館の可能性が見出せます。近年は研究活動の一部に市民が参加する例や、社会の新たなニーズを博物館がその特徴を活かして担う例が増える傾向にあります。とはいえ、交流の仕方や程度は館によっても違いがあります。国内外のミュージアムの例を吟味し、地域の影響に加え、運営組織や構成員、また、歴史・文化的な背景と作用しあって形作られる博物館(の知)の動的な側面に目を向けることで、博物館における市民参加の様式について、皆さんと大いに議論したいと思います。

◆三河内 彰子(みこうち あきこ)さん プロフィール◆
東京都出身。科学技術と社会の関係を文化人類学の視点で研究をしている。特に、国内外のミュージアムをもつ施設(NY自然誌博物館、JAXA筑波宇宙センター、NASAジョンソン宇宙センター、日本科学未来館等)での調査科学コミュニケーションへの取り組みがある。元来自然の中で遊ぶのが大好きであったが、学校で扱う自然科学が窮屈に思え、中高ではもっぱら部活(天文)に熱中する。理系受験で入った国際基督教大学では教育学を専攻、交換留学先の英国にてミュージアムの可能性に気づく。その後渡米、コロンビア大学ティーチャーズカレッジにて「人類学と教育学」を専攻、博物館人類学と科学人類学を学ぶ。現在は東京海洋大等で学芸員課程の授業を担当、また、東京大学総合研究博物館の研究事業協力者としてシーボルト標本の調査研究も行っている。主な科学モノの出版には『サボテンホテル』(福音館書店:訳)、『宇宙ステーションにかけた夢』(くもん出版:編集・取材資料協力)、『時空のデザイン』(東京大学総合研究博:共著)がある。市民研の上田が登壇したサイエンスカフェでファシリテータを務めた経験もある。

講座の全記録はこちらのPDFでお読みください。

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