ナノ二酸化チタンを職業発ガン物質と決定

投稿者: | 2011年7月12日

米国国立労働安全衛生研究所(NIOSH) ナノ二酸化チタンを職業発ガン物質と決定
解説:東京理科大学 小林 剛 (2011年5月5日)
PDFはこちらから→csijnewsletter_07_kobayashi.pdf
昨年11月、米国国立労働安全衛生研究所(NIOSH)は、カーボンナノチューブ(CNT)作業に対する勧告暴露限界(REL: Recommended Exposure Limit)を、多数の動物実験のデータをふまえて、7 μg/m3を提案し、同時に、作業者の健康診断(案)の具体的な細目の励行を要請し、ステークホールダーらのコメントの要請を公告した。(本件については、本年2月28日に報告。)
NIOSHの昨年来のナノマテリアルに対する積極的なアプローチは、その後も継続され、先月(2011年4月)には、超微小二酸化チタン(TiO2)を「職業発ガン物質(potential occupational carcinogen )」に決定した旨を最新情報速報(CIB)に公示するに至った。
政府機関がナノマテリアルに対して、「発ガン物質」であることを正式に認めたのは、世界的に見ても、今回が最初であり、画期的な重要決定である。従って、このNIOSHの公示の波及効果は、測り知れないほど大きく、これを契機として、国際的にナノ安全(規制)問題は大きく進展することは確実である。
「ナノ先進国」である米国においては、ナノ産業の政治的影響力が強く、政府はナノリスクの規制に対して消極的であり、EUの REACH (化学物質管理規則)における安全哲学である”no data, no market”(安全データがなければ、市販を許さない)や、有害影響が十分に解明されていない場合でも、対症療法でなくヒトの健康保護と環境保全を先取りする予防原則(precautionary principle)などの理念は、国として容認していない。 (日本も米国に同調) 消費者団体などは、むしろ、”no data, no regulation”と批判し、揶揄する向きもある。
そのような背景にもかかわらず、今回、NIOSHが敢えてナノチタン粒子類を、職業発ガン物質と決定したのは、労働者の健康保護を最高の使命とするNIOSHの責任感の発露であると、社会一般からは高く評価されている。さらに、この数年来、ナノマテリアルのEHS (環境・健康・安全)研究の成果が続々と発表され、ナノ企業が規制回避の常套句として用いてきた「有害影響の解明が不十分」(但し、不十分の根拠が示されず、論議は飛躍しているが)とのエクスキューズへの合意が成立しにくくなり、一方、拡大し続けるナノ産業が “too big, too fail”(中止させるには大き過ぎる)(かつて、日本においても、さる大企業に対して、このような「超法規的措置」が取られたが)の苦境に陥る可能性が現実味を増しつつあり、行政の不作為への指弾を回避する意図があるとしても、それはそれとして歓迎すべきことであろう。
NIOSH自体は、米国政府内における自身のデリケートな立場を理解し、最高に慎重な表現を駆使してはいるが、今回は、明確に「職業発ガン物質」と断定している。その勇断は、一般市民には、賞賛をもって迎えられているようである。その一方で非職業的すなわち普遍的な発ガン物質とは見なさないという微温的かつ微妙な見解表明も余儀なくされ、ジレンマに陥っている。
国際ガン研究機関(IARC)は、既に、二酸化チタンを発ガン物質 2Bすなわち「ヒトに対して発ガン性を示す可能性がかなり高い(ヒトに対する発ガン性がある程度確かめられているか、または、動物実験において発ガン性が十分に確認されている。なお、動物実験の発ガン性データが十分でなくても、変異原性などが陽性であれば、このグループに指定されることもある。)」に分類している(IARC 2010)。
NIOSHは、IARCの結論に押され、何らかの手を打たねばならない状況に追い込まれたという見方もあるが、労働者の健康保護は至上の命題であり、ナノマテリアルに最初に遭遇する立場の開発研究や製造に従事する人々のためには、適切な安全規制が必要であることには、何人たりとも反対は許されないであろう。
今回、発ガン性を指摘されたナノ二酸化チタンの特性は、多様なナノマテリアルの中でも、その利用範囲は、生活に身近な化粧品や食品から、工業的には塗料 やプラスチックなど多岐にわたり、生産量も格段に多い とされている。従って、関連作業者数も多数と推定して、敢えて、今回の職業的発ガン物質の公告に至ったと考えられる。
ナノマテリアルによる環境・健康・安全に対するライフサイクルアセスメントには、生産量などの基本データは不可欠なツールであるにもかかわらず、企業秘密と称して公開しないのは、ナノ商品の消費者としては納得できない状況であり、企業の社会的責任として、透明性のある対応が望まれる。
NIOSH所長 ホワード博士は序文において、「現在、二酸化チタンダストに暴露されている作業者数については不明(unknown)である」と述べているが、これは行政の限界への無力感か、あるいは企業の不協力への恨み節かは判然としないが、何とも不甲斐ない状況である。
今回のNIOSHによるナノ二酸化チタンの発ガン物質決定により、米国はもとより、国際的にもナノマテリアル接触者の環境規制が強化され、さらにセーフテイ・ナノの推進が期待されている。
世界のナノテクノロジー研究機関およびナノマテリアルメーカーは、今回の発ガン物質指定をむしろ「好機」ととらえ、積極的に行政と協力し、透明性を高め、自主的に安全規制を強化し、将来の発展を期すべきであろう。
ナノ作業(研究開発および製造加工を含む)の安全性の確立なくしては、 ナノテクノロジーおよびナノマテリアル産業の繁栄は望むべくもない。
以下、各位のご参考にNIOSHの関連資料をご供覧頂き、コメントをお願いする。■
最新情報速報(CIB)
二酸化チタンの職業暴露:
米国国立労働安全衛生研究所(NIOSH) 超微小二酸化チタンを職業発ガン物質と決定


訳注:東京理科大学 小林 剛
序文
1970年労働安全衛生法(Public Law 91-596)の目的は、各作業者の安全で健康的な作業条件を確保し、我々のヒューマン・リソースを保護することである。この法律において、国立労働安全衛生研究所(NIOSH)は、労働安全と健康基準の勧告、すべての作業者の健康・機能的能力・平均余命に責任を有し、その結果、彼あるいは彼女の労働経験における被害を減少させ、種々の雇用期間における暴露の報告(限定されない)を負託されている。
Current Intelligence Bulletins (CIBs)(最新情報速報)は、労働ハザードについての新しい科学情報を普及するために、NIOSHにより刊行されている。CIBは、以前に確認されたハザード、既知のハザードについての新しいデータのリポート、ハザードコントロールに関する情報の頒布などに注目している。CIBは、学界・産業界・労働団体・公衆衛生機関・公共関係グループの代表者のほか労働者の安全衛生に責任を有する連邦機関に配布される。
二酸化チタン(TiO2)は不溶性の白色の粉末で、塗料・化粧品類・プラスチック類・紙・食品を含む商業製品に固化防止剤あるいは白色化剤として広汎に用いられている。それらは微小および超微小サイズを含む多様な粒子サイズフラクションとして、作業場で製造され使用されている。米国において、現在、TiO2ダストに暴露されている作業者数は知られていない。
このNIOSH-CIBは、広範囲に用いられているこの物質に関して現在入手できる科学情報による我々のアセスメントに基いている。ここでは (1) TiO2の発ガン性およびその他の有害な健康影響の評価に関連する動物およびヒトのデータをレビユーし、(2)ラットおよびヒトの肺計量モデリングから、用量―反応情報を用い、定量的リスクアセスメントを示し、超微小(加工ナノスケールを含む)TiO2の職業暴露の限界を勧告し、(3)暴露モニタリングテクニック・暴露コントロール戦略・研究ニーズを報告する。本リポートは、吸入による職業暴露のみに対応し、ここで見出された結論により、非職業的暴露を推定してはならない。
NIOSHは、 1日10時間以内、週当たり40時間の作業として、TiO2の暴露限界を、時間加重平均(TWA)濃度について、微小粒子類では2.4 mg/m3、超微小粒子(加工ナノスケールを含む)では 0.3mg/m3を勧告する。NIOSHは超微小 (ultrafine) TiO2を職業発ガン物質(potential occupational carcinogen)と決定したが、現時点では、微小(fine) TiO2を職業発ガン物質として分類するにはデータが不足している。しかし、予防的ステップとして、NIOSHは、超微小および微小TiO2の用量―反応モデリングの実施と、別個のRELs(勧告暴露限界)を決定する際には、すべての動物腫瘍反応データを用いた。これらの勧告は、生涯の労働期間において、肺ガンのリスクを1000分の1まで低減すると推定される。NIOSHは、ナノマテリアルの健康影響についての知識は、科学の新興領域であることを認識している。従って、NIOSHは、科学界との対話を継続し、将来における本文書の更新について、ナノサイズ二酸化チタンに関するコメントを検討するであろう。(コメントは、nioshdocket@cdc.gov. あて送付されたい)
NIOSHは、経営者に対し、この情報の作業者や顧客への普及の推進を、また、専門家や産業団体、労働組織に対しては、それらの構成メンバーに、呼吸性TiO2の職業暴露のハザードの周知を要請する。
医学博士 John Howard
国立労働安全衛生研究所 所長
疾病コントロール予防センター
エグゼクティブサマリー
このCurrent Intelligence Bulletin(最新情報速報)において、国立労働安全衛生研究所(NIOSH)は、二酸化チタン(TiO2)の発ガン性のアセスメントに関する動物およびヒトのデータをレビユーし(第2および3章)、ガン(肺腫瘍)および非ガン(肺炎症)反応の双方について、ラットにおける用量―反応データを用いた定量的リスクアセスメントと、肺計量モデリングによるヒトへの外挿(第4章)、微小および超微小TiO2(加工ナノスケールを含む)の勧告暴露限界(RELs)(第5章)を示し、暴露モニタリングテクニックおよび暴露コントロール戦略(第6章)を記述している。本リポートは、吸入による職業暴露のみに対応しており、ここで見出された結論を、非職業的暴露に関する推定に用いてはならない。
TiO2(CASナンバー 13463-67-7)は、不燃性、白色、結晶性、固体、無臭の粉末である。TiO2は、塗料やニス類・化粧品類・プラスチック・紙・食品を含む多くの商品に、広汎に、固化防止剤あるいは白色化剤として用いられている。米国における2007年の生産量は145万メートルトンと推定されている [DOI 2008]。現在、TiO2ダストに暴露されている米国の作業者数は入手できない。
作業場において製造され使用されるTiO2の粒子サイズフラクションは多様で、微小(本資料では、呼吸性粒子サンプラーにより収集されたすべてのフラクションと定義)および超微小(主要粒径0.1μm以下 [100 nm以下]の呼吸性粒子フラクションと定義)が含まれる。また、100 nm以下の粒子類もナノ粒子類と定義される。
労働安全衛生局(OSHA)のTiO2に対する暴露許容限界は、空気中TiO2のダストフラクションの総質量に基き 15 mg/m3である(第1章)。1988年、NIOSHはTiO2を産業発ガン物質に分類し、その暴露を可能な限りコントロールすることを勧告した [NIOSH 2002]。この勧告は、ラットにおける250 mg/m3での微小TiO2の慢性吸入研究の肺腫瘍(非悪性)についての観察に基いている[Lee et al. 1985, 1986a](第3章)。
その後、平均濃度 10 mg/ m3の超微小TiO2に2年間暴露されたラットの吸入研究において、統計学的に有意の肺ガンの増加が示された[Heinrich et al. 1995]。最近の2件の疫学研究では、トータルあるいは呼吸性TiO2と肺ガンとの関連性は見出されなかった[Fryzek et al. 2003: Boffetta et al. 2004]。しかし、後者の研究におけるTiO2の男子作業者の肺ガン死亡率は、一般集団の標準化死亡比 [SMR] 1.23、95%信頼間隔 [CI] = 1.10-1.38との比較で上昇が認められた(第2章)。しかし、この研究においては、暴露-反応関連性の徴候は認められなかった。何れの疫学研究においても、非悪性呼吸器疾患死亡率に、統計学的に有意の増加は見られなかった(p < 0.05)。 2006年、国際ガン研究機関(IARC)は、TiO2をレビユーし、動物実験において発ガン性の十分な証拠が存在し、ヒトにおける発ガン性の証拠は不完全であるが、「ヒトに対して発ガン性を示す可能性かなり高い」"possibly carcinogenic to humans"(グループ2B)との結論を下した [IARC 2010]。 TiO2およびその他の低溶解性低毒性(poorly soluble, low toxicity : PSLT)の微小および超微小粒子は、ラットにおける有害肺反応について一貫した用量―反応関係を示し、これには用量を粒子表面積で表した場合の持続性炎症および肺腫瘍が含まれる。超微小TiO2と微小TiO2と比較では、一定質量の場合には、表面積のより広い超微小TiO2の有害性の方が高い。微小および超微小TiO2粒子についてのNIOSHのREL(勧告暴露限界)は、有害性についての、この質量ベースの差異を反映している(第5章)。NIOSHは、TiO2の呼吸器影響に関連するすべてのデータをレビユーし、検討を加えた。これには、動物吸入研究および疫学研究の結果が含まれる。NIOSHは、TiO2は直接作用を有する発ガン物質ではないが、TiO2のみに特化されない、二次的遺伝毒性メカニズムを介して、主として粒子サイズと表面積に関連して作用するとの結論を下した。作業者の健康リスクの評価について最も妥当性の高いデータは、超微小TiO2(100 nm以下)を用いた慢性動物吸入研究からの、統計学的に有意の腺ガン増加の結果である [Heinrich et al.1995]。これは、ラットおよびマウスにおける持続性炎症の反応を含むTiO2誘発の反応パターン[Everritt et al. 2000; Bermudez et al. 2004]および表面積に関連するPSLT粒子類のガン反応にによりサポートされている。従って、Heinrichら [1995]の研究および肺炎症反応のパターンにより、NIOSHは、超微小TiO2は職業発ガン物質と見なすべきであると決定した。 微小サイズのTiO2(色素級)(>100 nm)については、発ガン性を評価したデータは限定的である。一般的に、微小TiO2についての疫学研究は、動物の用量―反応データを再現あるいは否認の何れかを決定する統計学的パワーが不十分であるため決定的ではない。この事象は、低ポテンシャルの発ガン物質に一貫している。唯一の慢性動物吸入研究 [Lee et al. 1985]では、微小サイズのTiO2では250 mg/m3において吸入暴露の反応において肺腫瘍(気管支肺胞浮腫)の発症を認めたが、10または50 mg/m3では見られなかった。また、微小TiO2による肺腫瘍発生の欠落は、 Muhle ら[1991]によるラットに対する50 mg/m3の暴露においても報告されている。 しかし、超微小TiO2に暴露された動物研究では、粒子の表面積に基くTiO2への継続的で一貫した生物学的反応が認められた。換言すれば、TiO2(超微小および微小)の吸入についてのラットの腫瘍反応データのすべては、用量を肺内の粒子表面積のトータルとして表した場合と同じ用量―反応カーブにフィットする。しかし、暴露濃度が100 mg/m3以上の暴露濃度は、今日の粒子の吸入毒性研究では容認されていない。 従って、実験結果の重要性評価分析において、NIOSHは作業者の発ガン性のハザードとして、TiO2の暴露の分類について、250 mg/m3の用量についての妥当性に疑問を持ち、この時点では微小TiO2を職業発ガン物質に分類するにはデータが不十分であるとの結論を下した。 微小TiO2については、発ガンハザードについてのデータは不十分であるが、腫瘍反応データは、粒子表面積メトリックに変換した場合には一貫性が認められた。これより、NIOSHは慎重に、超微小および微小粒子TiO2の用量―反応モデリングの実施と、RELの分離を決定する際には、動物腫瘍反応データのすべてを利用した。 さらに、 NIOSHはTiO2の発ガン性および炎症を修飾するファクターとしての結晶構造についても検討を加えた。結晶依存性の毒性は、無細胞系における種々の結晶構造のTiO2(鋭錐石・金紅石・混合物)の表面に生成される活性酸素類(ROS)の差異から認められ、結晶依存性の毒性についての証拠は、in vitro研究において多様な細胞毒性を示し [Kawahara et al. 2003; Kakinoki at al. 2004; Behnajady et al. 2008; Jiang et al. 2008; Sayes et al. 2006]、ラットにおける気管内注入後の早期時点において、より大きな炎症と細胞増殖を伴う(Warheit et al. 2007)。しかし、TiO2の亜慢性吸入研究において暴露されたラットで、種々の結晶構造(すなわち、金紅石99%に対し鋭錐石80%と金紅石20%)の用量を粒子表面積で調整した場合には、微小および超微小TiO2に対する炎症反応には差異は認められず [Bermudez et al.2002, 2004]、また、ラットにおける慢性吸入研究における肺腫瘍反応においても、微小および超微小TiO2(すなわち、金紅石99%に対し鋭錐石80%と金紅石20%)の特定の表面積用量について差異はなかった[Lee et al.1985; Heinrich et al. 1995]。これらより、NIOSHは、TiO2の職業吸入暴露についての重要なメトリックとして、科学的証拠は表面積をサポートするとの結論を下した。 NIOSHは、多くの工業プロセスでは、TiO2粒子類に対してコーティングを適用しているため、毒性を修飾するコーティングの可能性についても評価した。TiO2の毒性は、種々の物質のコーティング後には増強することが示されている [Warheit et al. 2005]。しかし、TiO2の毒性は、コーティングの適用により減少は示されていない。NIOSHは、粒子の処理(treatment)と加工の変更は、実質的に毒性を増加すると考え、TiO2のリスクアセスメントにおいては毒性ポテンシャルの合理的なフロア(reasonable floor)として用い得るとの結論を下した。これらの知見は、科学文献中の研究に基いており、データが入手できない場合には、他のフォーミュレーションや表面コーティングには適用されないであろう。コーティングされたTiO2粒子類のリスクについての広汎なレビユーは、本資料の範囲外である。 NIOSHは、 1日10時間以内、週当たり40時間の作業として、空気中のTiO2の暴露限界を、時間加重平均(TWA)濃度について、微小粒子類では2.4 mg/m3、超微小粒子(加工ナノスケールを含む)では 0.3 mg/m3を勧告する。これらの勧告のレベルは、生涯の労働期間において、肺ガンのリスクを1000分の1まで低減すると推定される。この勧告は、ヒトの肺腫瘍のリスクを予測するため、ラットにおける慢性吸入研究に基いている。 ハザード分類(第5章)において、NIOSHはTiO2吸入の有害影響は物質に特異的ではないが、十分に高い暴露による肺内でのPSLT(低溶解性低毒性)粒子類の一般的な影響のように見える、との結論を下した。NIOSHは、微小TiO2については、職業発ガン物質に分類するための証拠は不十分であるとの結論を出しているが、現在の超微小および加工ナノスケールのTiO2についは、現行の呼吸性あるいはトータル質量フラクションによる質量ベースの暴露限界への作業者の暴露による発ガン性に対して憂慮している。NIOSHは、暴露をRELs(勧告暴露レベル)以下の、可能な限り低いコントロールを勧告している。また、最新の方法によるサンプリングについての勧告を示している(第6章)。 TiO2への職業暴露のリスクアセスメントに用い得るデータは十分に存在するが、さらに研究課題が浮上している。TiO2を製造あるいは使用する施設において、超微小TiO2への暴露アセスメントが必要である。その他の研究ニーズには (1) TiO2およびその他のPSLT粒子類との暴露-反応関連性 (2)肺内における超微小粒子類の最終結末 (3)微小および超微小TiO2の暴露コントロールについてのエンジニアリングの効率などの評価が含まれる(研究ニーズは第7章で討議されている)。■

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