第3回 姿勢を考える たのしい人体考察

投稿者: | 2005年4月13日

第3回 姿勢を考える
たのしい人体考察 
三和 尋(ボディセラピスト)
doyou84_miwa.pdf
 皆さんはご自分の立ち姿や歩き姿を意識したことはありますか?
 外国に行くと、日本人は歩き方が良くないからすぐわかる、などと言われていますが、私を含め立ち居振る舞いの教育など受けた記憶がない人がほとんどでしょう。「人生の歩き方」という言い回しがあるように、姿勢や歩き方はその人のあり方や生き方を象徴しています。だから「私は姿勢が悪くって…」などと他人事のように語っている場合ではありません。自分の立ち居振る舞いを変えるということは、人生を変えることにつながるのです。「大げさだなぁ」って思います?
 そう思う方は、大きな鏡の前に立って自分の姿を眺めてみてください。まず胸を開いて堂々と立ち、目線をちょっと高めにしてみます。それから今度は、肩をすぼめて背中を丸め、上目づかいにしてみます。同じ肉体でも使い方によってまったく違った印象になることがわかると思いますし、ふだん自分が堂々と立っていることが少ないということにも気が付くと思います。そして、背中を丸めていると何となく萎縮した気分になってくることも味わえるでしょう。自分の気分もさることながら、大きいのは他人に与える印象です。胸を張った自分と背中を丸めた自分とでは、発するヴァイブレーションが違いますから、返ってくる相手の反応も違ってきます。それは、起こる出来事が変わってくるということですから、まさに人生の変化ですよね。ぜひ日常の中でその結果を確認してみてください。
 …と簡単に言ってはみたものの、実際には姿勢のベストポジションってなかなか難しいものです。胸も張りすぎると腰がそって、腰痛の原因になりかねません。私たちは良い姿勢というとつい学校で習った「気をつけ」のカタチを取ってしまいますが、あれは固くて不自然です。もっと力が抜けた美しい立ち方ができるはずですよね。身のこなしの教育を受けていないということは、考えようによっては幸いです。なぜなら、自ら探究してつかみ取るチャンスがあるわけで、そのようにして身に付いたものは本当に自分のものとなりうるからです(まぁ、ポジティブシンキング!)。
 それでは、私がふだん気をつけているポイントをいくつか挙げてみますので、よろしければ参考にしてください。まず、人間は脊椎動物です。背骨がカラダの中心であり手足はその補助です。だから、カラダの真ん中に意識があって側面の力が抜けている感覚を大事にします。そして背骨が支えているのはアタマであり、このアタマの位置がポイントではないかと考えられます。よく意識が高いとか低いとか言いますが、高い意識とは実際高い位置に意識があるのではないかと思われ、アタマはなるべく高くもっていくのが良いという気がします(これは各人のエネルギー圏の問題なので身長の高低ではありません)。そして、アタマは思考力、腰が行動力の象徴であるとすると、前後の位置関係も大切ですね。つまり、アタマが前に出れば腰は後ろに引けるので、考えが先に立って行動がついていかないようなカタチになります。
 ではどの辺にアタマがあるとまっすぐなのかというと、ちょうどミミと肩の位置が同じになるところ、実際そこに持っていってみると、何だかアタマが後ろにそっているように感じる方が多いのではないでしょうか(日ごろ自分のアタマがいかに前方にあるか実感できますね)。つまりアタマ(常識や計算による判断)とハラ(本音)が一致するカタチです。アタマが前に出ているとそれを支えるのは首から肩胛骨にかけての筋肉ですから、肩が凝ります。でもアタマがまっすぐのところにあれば、その重さはすとんと腹から足下へ抜けていくはずです(これには腰や足がまっすぐである必要もあるのですが)。また、アタマが前に出て腰が後ろに行くと、肛門に力が入りにくくなります。肛門を締めるというのは生命力を高める上でも大切なことで、整体の野口晴哉先生は若返りの策として、1日百回肛門を締めることを勧め(ていたような気がします)、また肛門がゆるんでいる人は決意したことを実行できないとも書いています。それはマズイですね。
 ですからぜひ、背骨を真っ直ぐに、脇の下の力を抜いて、アタマを高くそしてハラと同じ位置に置き、肛門を締め、さらには優雅に動いてみてください。いきなりできたらスゴイことですが、ときどき思い出して実行するだけでも変わってきます。そしてたまに鏡を見ては、自分の姿勢のベストポジションを採ってみてください。同じ肉体がオォッと思うくらい格好良く見える使い方があるのです。まずは自分がカッコイイと思っている人の形態模写から入るのもいいですね。お金もかからないし、一生楽しめますよ。

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