7/12(水)13:00- 第1回VIPROS(生命科学での映像製作の支援)会議

投稿者: | 2023年7月3日

2023年5月17日に意見交換会を実施して、活動を開始したVIPROS(=Video Production Support in Life Sciences, 生命科学での映像製作の支援)プロジェクト。
その第1回目の会議を以下の要領で実施します。

活動の趣旨につきましては、ページの下に掲げました「呼びかけ文」をご覧下さい。

この会議は、先の意見交換会での議論をふまえつつ、具体的な企画や提案を検討する場となります。関心のある方であれば、どなたでもご参加いただけます。

第1回VIPROS会議
・日時:2023年7月12日(水)13:00-14:30
・オンラインにて(参加申込者には当日の午前中にzoomのURLをお送りいたします)
・参加申込は以下のフォームから

・今回のテーマ;次の3つです

1)生命科学映像技術・ノウハウを知る(第1回)
皮膚のライブイメージング動画撮影を用いた解析例の紹介
松井毅(東京工科大学応用生物学部 教授)

2)生命科学映像作品の視聴の機会を広める
大学、高校、図書館、公共施設……の可能性について
川村智子(川村智子・株式会社アイカム 社長)による提案

3)生命科学映像作品を手掛ける
公益性の高いテーマをどのように見出していくか
上田昌文(NPO法人市民科学研究室・代表)による提案

 

VIPROS(生命科学での映像製作の支援)プロジェクト ご参加・ご賛同の呼びかけ

 

発起日:2023年4月10日

発起人:
上田昌文(NPO法人市民科学研究室 代表)
細野朗(日本大学生物資源科学部 教授)
松井毅(東京工科大学応用生物学部 教授)
山口英世(帝京大学 名誉教授)
川村智子(株式会社アイカム 社長)
武田純一郎(株式会社アイカム 会長)

 

【呼びかけ文】

映像や動画が医学・薬学・生物学の研究に不可欠な手法になりつつあります。学会発表や論文でも、動画は新たな知見を示すデータや証拠として用いられることがますます増えています。研究の一環として映像撮影や動画作成に自ら取り組む研究者も増えてきていますが、機材を揃え、扱いに習熟し、完成度の高い映像データを作ることは、多くの場合、研究者個人ではハードルの高い作業になっていると思われます。

一方、動物個体や細胞を培養しつつ、高度な顕微鏡撮影技術を駆使して、誰も見たことのないような生命現象をリアルに映像化する技術は、今や(株)アイカムなどのごく限られた数の映像製作会社しか持っていないのが現状です。その技術力は世界的にみても最高水準にあり、製作のノウハウを含めてその技術を継承していくことは、日本の今後の生命科学研究にとって重大な課題だと言えるでしょう。これは、単に研究データの一コマとしての精緻な映像資料を作るというだけでなく、映像作製を研究テーマや研究プロジェクトに予め組み込むことで、新たな重要な発見や説得力の非常に高い検証をもたらす可能性がある、まさに研究の内実をどう高めるかに関わる事柄です。研究そのものの意義や研究成果を社会にアピールしていく上で、学問の歴史的展開をふまえたストーリー性のある映像作品が、大きな効果を発揮することは言うまでもありません。

ところが、今述べたような、研究の意義を大きく高めそれを社会に強く知らしめる映像撮影であればあるほど、製作時間とコストがかかることが避けられません。かつては、大手製薬企業など企業メセナ的な側面も含めた支援や、学会による特別企画での支援もありましたが、現在そうした状況は失われ、研究のための本格的な映像作製を手掛けることはますます難しくなっています。

生命科学映像には、もう一つ重要な社会的役割があります。医学・薬学・生物学を学ぶ学生に、また、一般市民にも、図解や静止画(写真)では決して伝えられない、生きた生命現象の本当の姿を伝えるには、映像が不可欠です。その利用は、教育に携わる者であればなおさら、誰もが渇望しているはずです。過去の映像作品を含めて、学生の教育などに生命科学の映像をどう利用できるようにしていくかが、大きな課題となっているのです。

このような現状をふまえて、そのよりよい解決に向けて、私たちはVIPROS(=Video Production Support in Life Sciences, 生命科学での映像製作の支援)プロジェクトを立ち上げ、以下の4点を推進していきます。

4つの取り組み課題

1)生命科学(医学/生物学/薬学)研究者らが持つ動画製作のニーズ(今どんな映像を作りたいか、作ることが求められているか)や、それに関連するどんな技術やノウハウが必要とされるか、について自由に意見交換する場を設け、運営すること

2)1)の機会を生かして、新しい映像作品の製作に向けての機運を高め、具体的な企画案が醸成されるように取り計らっていくこと

3)過去の映像作品を徐々にアーカイブ化しつつ、それらを教育や一般市民の啓発に活かすために、どのようにうまく提供していけるかを検討し、そこで得られたアイデアを実行していくこと

4)国、企業、大学、自治体、そして一般市民からどのように支援を得ていくかについて議論し、その提案をまとめ、行政に働きかけ、科学政策・文化政策などに反映させていくこと

 

【参考資料】

2022年11月23日(水、祝)に実施した<科学映画シンポジウム>
「いのちの科学映像が 切り拓くもの―アイカムの50年の足跡から考える」の全記録
その際の導入部分の講演動画「アイカム生命映像の特質と意義」上田昌文(NPO法人市民科学研究室)

呼びかけ文(PDF)

2023年11月23日のシンポジウムの簡単なまとめ(PDF)

 

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